WORLDWIDE2018/08/28

パッドン、4度目のニュージーランド王者を獲得

(c)Pirelli

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 ヘイデン・パッドンは、ヒュンダイi20 AP4+ラリーカーでコロマンデル・ラリーに勝利し、2018年のニュージーランド・ラリー選手権タイトルを制覇した。

 パッドンは、ヒュンダイ・ニュージーランドの支援によって今季これまでにニュージーランド選手権3戦に参戦、そのすべてに勝利してきた。ニュージーランドの北島にあるコロマンデル半島のフィティアンガをベースに行われる第5戦コロマンデル・ラリーで、パッドンはマルコム・ペデンとの今季2度目のコンビで出場、ターボホースの問題を抱えたものの見事それを克服し、今季4回目の優勝を果たした。

 ツイスティでスローな道路を特徴とするコロマンデル・ラリーは、パッドンが国内選手権のイベントの中で唯一勝利したことのないラリーだった。

 パッドンはスタートしてわずか2つのステージを終えて2位のベン・ハント(スバルWRX STI)に対して70.4秒のリードを築いていたが、ターボホースの問題によって3位まで後退した。

 ミッドデイ・サービスでチームが修理と集中的な作業を行なったため、パッドンは午後のループで2つのステージ勝利を挙げて逆転に成功、ふたたび首位に立ったものの、またもターボホースの問題が再燃した。48秒あったリードは瞬く間に18秒へと縮まることになったが、最終ステージで必死になって逃げたパッドンが最終的にハントに18.7秒差をつけて勝利することになった。

「僕たちは何とかパワーの無い状態で最後まで必死に乗り切ろうとした。幸いなことに、5つのステージ勝利によるマージンがあったおかげで、僕とマル(マルコム)はラリーに勝つことができた」とパッドンは語った。

 パッドンにとってこれは4度目のニュージーランド・タイトルであり、国内参戦の目的はヒュンダイ・モータースポーツとの世界ラリー選手権に向けた調整の意味が大きいが、チャンピオンシップ優勝は母国を愛する彼にとって非常に重要だ。

「当然勝利できて素晴らしいが、かなり困難な一日だった」とパッドンは語った。「3つのステージでターボホースからエアが漏れるのでそれに必死に耐えなければならなかった。ダメージは限られたステージだけだったので、最終的にはなんとか持ちこたえることができた」

 パッドンは9月13日〜16日に開催されるラリー・トルコに向けたテストのためにこの後、ヨーロッパへ戻る。トルコのイベントは今年8年振りにWRCカレンダーに復帰することになり、すべてのドライバーにとって初めての挑戦になるため、パッドンは表彰台に挑むことができると考えている。

「いくつかのイベントに参加したあと僕らはトルコに挑むことになる。すべてのドライバーにとって初めてのコースになるので、僕らにとってはコロマンデルで掴んだいいフィーリングがきっと表彰台にむけた戦いの役に立つはずだ」とパッドンは語った。