今年のヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)の開幕戦ラリー・セーハス・デ・ファフェで勝利を飾ったヘイデン・パドンは、当初、参戦の予定がなかった次戦のラリー・イスラス・カナリアス(5月4〜6日)への出場が決まったことを明らかにした。
ニュージーランド出身のパッドンは、今季、ヒョンデ・ニュージーランドのサポートによってBRCレーシングチームのヒョンデi20 N Rally2を駆ってERCのタイトルに挑戦することをすでに明らかにしていたが、開幕戦以降の参戦プログラムについては明らかにしておらず、得意なグラベル・ラリーを中心にした参戦計画になると見られていた。
パドンは当初、カナリア諸島のターマックで争われるラリー・イスラス・カナリアスに出場するつもりはなかったが、ファフェで勝利したことによってBRCレーシングチームは今年のERCタイトル獲得に向けてさらに強い決意をすることになった。
パッドンは、ラリー・イスラス・カナリアスの準備として4月15〜16日にイタリアのラスパルマスで開催されるラリー・レジオーネ・ピエモンテにもi20 N Rally2に出場して、ウォームアップを行うという。
「アルバ(ラリー・レジオーネ・ピエモンテ)とカナリアスに参戦できることをとても楽しみにしている」とパッドンは語った。2022年のニュージーランド選手権とアジア-パシフィック選手権のチャンピオンである彼は、先週末のオタゴ・ラリーで優勝を飾って、こちらも連覇に向けて素晴らしいスタートを切っている。
「ポルトガルの後、チャンピオンシップを強化するために何が必要かをチームと話し合い、当初はカナリアスをドロップスコアラウンドにする予定だった。それだとシーズンが早すぎるとの判断だったんだ。でも、カナリアスは美しいラリーのようなので、待ち遠しいよ」
パッドンは、i20N Rally2でのターマックラリーでの走行経験がないが、ラリー・レジオーネ・ピエモンテに出場することが良い準備なると語っている。ラリー・レジオーネ・ピエモンテは昨年までラリー・ディ・アルバと呼ばれており、パッドンは昨年、ヒョンデi20 R5で出場し、4位となっている。
「カナリアスの準備のために、数週間前にラリー・レジオーネ・ピエモンテに出場する予定だ。i20はまだターマックを走っていないので、これは完璧なテストラリーとなる。ポルトガルでの勝利でわかったように、BRCは世界クラスのチームであり、僕らが協力し合うことで、ERCで勝つための最高のチャンスが得られるだろう」
BRCチーム代表のガブリエレ・リッツォは、パッドンが過去にラリー・ディ・アルバに出場したことがあることも、今回、ラリー・レジョネ・ピエモンテの参戦の決め手のひとつだと語った。
「ファフェの成功は、今シーズンの我々のコミットメントを高めてくれた。それによってパートナーやピレリのサポートしてくれたことで、ヘイデンとこの2つの素晴らしいイベントへの参戦することになった」と彼は語った。
「アルバ(ラリー・レジョネ・ピエモンテ)は我々のホームラリーであり、過去に優勝したこともある。素晴らしいロケーションとチャレンジングな道で、情熱的な人々によってよく組織されている」
「チームにとってもヘイデンにとっても、ターマックでの走行距離を稼ぐためのイベントなので、特別な準備はせずに臨む」
パッドンは、ラリー・レジョネ・ピエモンテでは19歳のジャレッド・ハドソンがコドライバーとなり、ラリー・イスラス・カナリアスではレギュラーコドライバーのジョン・ケナードがペースノートを読む予定となっている。