WRC2018/11/16

ヒュンダイ、土壇場で勝負のニューエンジンを投入

(c)Hyundai

 ヒュンダイ・モータースポーツは、初のワールドチャンピオンシップタイトルのために今季最終戦でエンジンのアップデートを決定した。

 ヒュンダイは前戦ラリー・デ・エスパーニャにおいてヒュンダイはジョーカーによる追加のホモロゲーションを断行、i20クーペのフロントアクスルの剛性をアップさせるとともにセンターデファレンシャルをアップデートしており、今週のオーストラリアでティエリー・ヌーヴィルはアップグレードされた2019年仕様のシリンダーヘットに変更されたニューエンジンを使用して初のワールドチャンピオンを目指す。

 ナンダンはやるべきことはすべてやって最終戦に挑んだと語った。

「12戦を戦ってまだ勝負が決まらない。なんという激しいシーズンなんだ」とナンダンは語った。「ここ数戦の足踏みによってタイトルへの戦いで遅れをとったが、二つともまだタイトルは十分に可能性を残している。もちろん4つのマニュファクチャラーがより高い結果でシーズンを終えようとしており、死力を尽くして勝利を狙ってくる。それだけに、戦いはけっして簡単ではないだろう」

「我々はこの新しいエンジンを来年投入する予定だったが、今年のうちにジョーカーを使って投入を決めた。規則のためティエリーのマシンにしか使用できなかったが、出来ることはすべて準備して終盤戦に向かうと誓った。我々はヒュンダイのために初タイトルを獲得する決意であり、最高に魅力的なシーズンにするために作業を行ってきた」

 ナンダンは新エンジンの投入はギャンブルではないと強調した。

「すでにすべての耐久試験を行い、ニューエンジンはベンチの上でも長時間回っているし、マシンに搭載したテストも4回ほどすでにこなしている。あとは最高のチームと最高のドライバーが勝つ事を祈るだけだ!」

 ヌーヴィルは、最高のマシンでタイトルを戦えると自信を見せながらも、あとはすべてが自身に掛かっていることを知っている。

「チームもマシンもラリーも同等だ。この仕事をやり遂げられるかどうかは、僕たち次第だと知っている。天候や路面によっては条件が良くなったり悪くなったりするだろうが、大幅に変わることはない。僕たちは100%の力を尽くし、そして皆がクリーンなラリーで相応しい戦いができることを願っている」とヌーヴィルは語っている。