WRC2019/12/12

ヒュンダイがBチームを検討、最大6人体制か

(c)Hyundai

 ヒュンダイ・モータースポーツは、マニュファクチャラー選手権の連覇を目指してさらに体制を強化、メインチームの他にクレイグ・ブリーンとアンドレアス・ミケルセンによるBチーム(セカンドチーム)を2020年の世界ラリー選手権に投入することを検討している。

 ヒュンダイのメインチームは来季、オイット・タナクとティエリー・ヌーヴィルが全戦で走り、セバスチャン・ローブとダニエル・ソルドが交互に走るため、ブリーンとミケルセンが入る余地はないと見られてきたが、マニュファクチャラーは来季からメインチーム以外に1台のBチームを走らせることができるため二人ともチームに留まるチャンスが生まれたのだ。Bチームは、マニュファクチャラー選手権争いbにおいて戦略の重要な鍵になるからだ。

 これまではマニュファクチャラーは3台のマシンをポイント対象として登録できたが、ポイント獲得はそのうち上位2台となり、3台目のマシンはポイント対象外となってきた。だが、このBチームのマシンは、Bチームのためのマニュファクチャラーポイントを獲得できるため、ワークスチームは実質4台目となるこのマシンを使って、ライバルのポイントをブロックする戦略が理論上可能になる。

 ブリーンは、2019年の彼の最初のWRCイベントとなったフィンランドで、チームメイトのティエリー・ヌーヴィルのタイトル争いのために順位を譲るまで6位を走ってチームに速さを印象づけている。また、ミケルセンは、ヒュンダイのドライバーローテーションの一環として多くのイベントを欠場したにもかかわらず、ドライバーズ選手権を4位で終えている。

 ヒュンダイ・モータースポーツのアンドレア・アダモは、Bチームの参戦を検討していることを認め、ブリーンとミケルセンをチームに維持して最大で6人という強力なラインナップを構築することを話し合っていると語った。

「我々は多くの選択肢について話している。クレイグともアンドレアスとも協力しているし、彼らをキープするために必死に動いている」とアダモは語った。

「すでに分かっているように、来シーズンのWRCではWRカーの台数が減る。我々にできるのはもっと台数が増える方法を考え出すことだ」

「これがどうしたら起こるのか、いつ起こるのかのは分からないが、最も重要なことはそういう考えを持っていることだ。考えがあれば目標を持つことができる。そして目標はこれらすべてを実現することだ」