WRC2020/01/15

ヒュンダイ・オフィシャルチームがWRC 2参戦

(c)Hyundai

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 ヒュンダイ・モータースポーツはWRC2選手権(昨年までのWRC2プロ選手権)カテゴリーに参戦するオフィシャルチームの結成を発表、ロシアのニコライ・グリアジンとノルウェーのオーレ・クリスチャン・ヴェイビーを起用し、ヒュンダイ・モータースポーツNとして参戦することを正式に発表した。

 ヒュンダイは開幕戦ラリー・モンテカルロから、アップグレードされたi20 R5 ’20を投入、23歳のヴェイビーと22歳のグリアジンの二人は2020年のWRC2選手権に少なくとも8戦に出場する。タイヤはピレリを使用する。

 また、エストニアのレッドグレイ・チームがヒュンダイのWRC2オフィシャルチームのオペレーションを担当する。マルコ・マルティンが運営するレッドグレイ・チームは、これまでMMモータースポーツとしてトヨタGAZOOレーシングWRTのラリーチャレンジプログラムの参戦チームの運営を行ってきたが、新しい名称に変更してヒュンダイのためにWRC2オフィシャルチームの運営を担うことになる。

 ヒュンダイは昨年末、シュコダやフォルクスワーゲンのR5マシンと対抗できるようにi20 R5を進化させる計画であることを発表、2020年1月にアップデート仕様のマシンを投入、さらに2021年のシーズン中盤には完全なニューマシンをデビューさせることを明らかにしていた。

「WRC 2への参入は、ヒュンダイ・モータースポーツにとって多くの理由から重要な決定となる」とヒュンダイ・モータースポーツのチーム代表を務めるアンドレア・アダモは語った。

「まず、WRC全体に対するコミットメントを再確認し、強化します。技術面においても、我々が最近アップグレードされたi20 R5 ’20の競争力とパフォーマンスを証明することもできる。これは、カスタマーレーシング部門の多大な努力の成果であり、世界中のラリーファンの前で、チャンピオンシップのさまざまなイベントで速さを見せることは、とてもやりがいのあるチャレンジとなる。 レッドグレイ・チームと2人の若くて野心的なドライバーと協力できることを楽しみにしている」

 ヴェイビー(写真左)は、これまでにシュコダ、シトロエン、フォルクスワーゲンのR5マシンを駆って21戦のWRC2に参戦、ポーランドとスウェーデンで優勝するなど豊富な経験を持っている。

「ヒュンダイ・モータースポーツに加わることができて本当にうれしいよ。僕
たちは非常に競争力のあるチームになると思う! スタートが待ちきれないよ。目標が常に最上位にあることは秘密ではない。僕たちは強さを発揮して、チームとして一緒に本当にうまくいく可能性があると思っている。また、多くの異なるR5マシンから得た経験がi20 R5の開発に役立つことを願っているよ」
 
 ERCジュニアU28王者のグリアジンは昨年からWRC2にステップアップ、これまでに7戦に出場して、フィンランドで優勝した経験をもっている。

「マニュファクチャラー王者に輝いたチームに参加できるという素晴らしい機会に感謝したい。これは僕のキャリアの新たなステップであり、将来的にはヒュンダイ・モータースポーツでさらに次のレベルに進むことができると確信している。チームで最高の結果を達成することに全力で取り組むつもりだ」