WRC2017/09/28

ヒュンダイ若手育成ドライバーにフットネンが決定

(c)Hyundai

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 ヒュンダイ・モータースポーツは、ヒュンダイ・モータースポーツ・ドライバー・デベロップメント・プログラム(HMDP)の2018年の支援ドライバーとしてフィンランドのヤリ・フットネンを選んだことを発表した。フットネンは2018年のWRC2数戦にヒュンダイi20 R5で参戦する。

 ヒュンダイは、才能のある若手ドライバーの開発支援としてHMDPを立ち上げることをこの夏に発表、一次選考を通過したフットネン、カッレ・ロヴァンペラ(フィンランド)、ガス・グリーンスミス(イギリス)、エミル・ベルクヴィスト(スウェーデン)、ぺぺ・ロペス(スペイン)、カール・クルーダ(エストニア)、ピエール-ルイ・ルベー(フランス)、レニー・マンデル(ドイツ)の8名が今月で行われた最終選考会でドライビングの能力などがテストされていた。

 現在23歳のフットネンは、昨年参戦したドイツ選手権ではオペル・アダムR2で7戦のうち6戦でクラス優勝を飾っており、2017年はオペル・ジュニア・チームからERCジュニアU2でタイトル争いを演じているほか、R5マシンへのステップアップを果たしている。4WDマシンでの2戦目となった母国で行われたラリー・フィンランドでWRC2優勝を飾っており、このときの速さに注目したヒュンダイ・モータースポーツは彼をHMDPドライバー候補の一人として選んでいる。

 フットネンは他の候補者に対してR5マシンの経験が少なかったが、ヒュンダイによれば、フランスで行われた今回の最終選考会においてすぐに選考委員たちを印象づけ、スリッパリーなコンディションとなったテストにおいてさえも、彼はすぐにターマックとグラベルの両方において安定してすばらしいペースを披露したという。

 テストではWRCと同様の状況を再現し、各ドライバーはi20 R5で走行テストを行う前に2回のレッキを行い、路面変化に対してヒュンダイ・エンジニアと話し合いセットアップの変更作業を行っているが、フットネンはその作業にもうまく適応し、今回のテストだけでなく第1回目の選考会でのインタビューのときから成功するという彼の決意は輝いていたという。

 フットネンは、2018年にヒュンダイ・モータースポーツからWRC2数戦にi20 R5で参戦するほか、シーズンを通してそれぞれのイベントに万全な準備ができるようにテストプログラムが設けられ、プロフェッショナルのラリードライバーとしてのキャリアを積むことになる。

 フットネンは多くのライバルのなかから自身がHMDPドライバーに選ばれたことをこのうえない名誉だと語った。

「HMDPドライバーの候補のなかから僕が選ばれたことはこのうえない名誉だよ。僕よりも経験が豊富な非常に才能のあるドライバーがたくさんいたので、選ばれたことは素晴らしいサプライズだよ」とフットネンは語った。

「ヒュンダイのようなチームからサポートを受けることになり、僕は自分のドライビングとトレーニングに集中することができるので、ラリーでのパフォーマンスを向上させ続けることができる」

「テストではi20 R5に少しか乗ってないが、すぐにドライビングしやすいと感じ、難しいコンディションでもプッシュすることができた。これからの数ヶ月は準備に集中できるし、これからの一年に本当に興奮しているよ」

 ヒュンダイ・モータースポーツでチームマネージャーを務めるアラン・ペナスはフットネンの決意の強さが際立っていたと評している。

「テストではすべての候補者のレベルに非常に感銘を受けることになった。それぞれがとてもプロフェッショナルなアプローチで臨み、私たち選考委員にいい印象を残したが、そのなかでも際立っていたのは、ヤリの決意だった」とペナスは語った。

「R5マシンでのラリーは数戦にすぎないが、他の候補者よりも経験は少なかったが、彼はターマックでもグラベルでも、すぐにi20 R5でコンペティティブで安定した走りを見せた。彼が非常に優れた才能を持っていることは明らかであり、ラリードライバーとしての計り知れない可能性を秘めている。ヒュンダイ・ドライバー開発プログラムの支援を受けて、来シーズンも急成長を続けることができると確信している」