WRC2022/07/30

ヒョンデ、フィンランドに向け高い目標を掲げる

(c)Hyundai

 ヒョンデ・モータースポーツのチーム代表代理を務めるジュリアン・モンセは、8月4日から7日にかけて開催されるラリー・フィンランドで昨年の2位と3位を上回るという厳しい目標をドライバーに課した。

 モンセは、今月行われたラリー・エストニアでのi20 N Rally1のペースに失望し、リードするトヨタGRヤリスRally1に対抗するためには、基本的なパーツのさらなる開発が必要であると認めている。

 ユヴァスキュラ近郊のグラベル路は、フィンランド湾を挟んだ対岸のエストニアの道路よりもさらに高速だが、モンセは、オイット・タナクとティエリー・ヌーヴィル、オリヴァー・ソルベルグは、今年チームを悩ませているバランスとハンドリングの問題を克服できると期待している。

「フィンランドは、これまで我々が伝統的に好成績を収めてきたイベントではないが、昨年は2人のドライバーを表彰台に上げることができた。それは我々にとって大きな成果だった」と彼は語った。「今年のラリーでも同じように、いや、それ以上の結果を出したいと思っている」

 昨シーズン、今年よりも2カ月遅く秋に開催されたフィンランドで、タナクが2位を獲得し、現在はMスポーツ・フォードのドライバーとなったクレイグ・ブリーンが3位を獲得した。

 エストニア出身のタナクは2週間前に母国イベントで3位を獲得しており、モンセはそのラリーで得た知識がフィンランドにおいてもチームの役に立つと考えている。

「エストニアは、同じタイプのイベントなので、良い準備になった。エストニアとフィンランドの間隔は非常に短いので、期待値を少し調整しなければならないが、それでも限界まで推し進めるつもりだ」

 34歳のタナクは、ヒョンデの3人のドライバーの中で最もフィンランドの経験が豊富だ。今回が12回目の出場となり、2018年と2019年にはトヨタを駆って連勝を飾っている。

「ステージのスピードが速く、クレストが多いため、非常に正確で地面にとどまることができるマシンが必要だ。セットアップは難しいが、良いパフォーマンスを発揮できると確信している」とタナクは説明した。

「フィンランドは常に特別で、僕はこのラリーをとてもリスペクトしている。過去に何度も行っているが、いつ行っても同じように『すごい』と感じる。素晴らしいイベントで、間違いなくラリーにふさわしい道路だ」