ヒョンデ・モータースポーツは、今週末に開催されるラリー・イスラス・カナリアスには今季初勝利とともに非常に高い目標を掲げて臨む。
今季のシーズン序盤の3戦は、いずれもトヨタが勝利しており、ヒョンデは今年まだ1勝も挙げていない。しかし、前戦のサファリ・ラリーではオイット・タナックが2位、ティエリー・ヌーヴィルが3位に入り、チームはダブルポディウムを獲得しており、そのパフォーマンスは上昇傾向にある。
このサファリ・ラリーでは旧スペックのi20 N Rally1が使用されていたが、ラリー・イスラス・カナリアスでは、2月のラリー・スウェーデンでデビューを果たしたアップデート仕様のマシンが本格的に投入されることになっている。
もちろんラリー・イスラス・カナリアスはWRC初開催のイベントであり、今季初となる完全なターマックイベントにおいて新しいハンコックタイヤのマッチングをどう引き出すのかなど、その戦いには多くの未知数が存在する。
ヒョンデ・モータースポーツの社長兼チーム代表を務めるシリル・アビテブールは、次のように語った。
「WRCカレンダーに新しいラウンドが加わり、2シーズンぶりにスペインに戻ってこられることは非常にワクワクすることだ。高速ターマックステージは、私たちに新たな挑戦と野心を与えてくれる。アップグレードしたヒョンデi20 N Rally1が完全なターマックラウンドに参戦するのは初めてだが、スペインには良い状態で臨めると確信している」
ヒョンデは現在、両選手権で劣勢に立たされている。ドライバーズ選手権では、トヨタのエルフィン・エヴァンスがヌーヴィルに36ポイント差をつけており、タナクはさらに2ポイント遅れをとっている。マニュファクチャラーズ選手権ではトヨタに26ポイント差をつけられている。
アビテブールはカナリアスに向けて野心的な目標を立てている。
「我々はトヨタとのギャップを縮めることに集中しているので、最低でも表彰台は欲しいが、常にトップを目指している」とアビテブールは力強く語った。
「スーパーサンデーでの強いパフォーマンスも重要だ。サファリ・ラリー・ケニアではトップ3を独占することができたので、ラリー・イスラス・カナリアスでもこのパフォーマンスを繰り返すことができれば素晴らしいだろう」