WRC2018/07/26

フィンランドのシェイクダウンはシトロエンが1-2

(c)Michelin

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 2018年世界ラリー選手権(WRC)第8戦ラリー・フィンランドのシェイクダウンが26日木曜日に行われ、マッズ・オストベルグ(シトロエンC3 WRC)が1分54.8秒の最速タイム、チームメイトのクレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)が0.6秒差の2番手で続き、シトロエン・レーシングが1-2を占めることになった。また、ホームイベントに期待がかかるトヨタGAZOOレーシングはヤリ-マティ・ラトバラとオイット・タナクの2台のヤリスWRCが3-4番手で続いている。

 シェイクダウンは昨年までルーヒマキで行われてきたが、今季は最終ステージとして行われるため、新たにヴェルサの4.26kmの高速ステージへと舞台と移すことになった。

 フィンランドは最高気温が30度を超える週末になると見られているが、シェイクダウンがスタートする森の中は朝8時の時点で20度と過ごしやすい。一カ月あまり雨がほとんど降らなかったため、一番手でスタートした選手権リーダーのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)はやわらかな土埃がつもった路面に苦しみ3.8秒もタイムをロス、10番手で走行したオストベルグがただ一人2分を切る1分59秒のトップタイムを奪ってシェイクダウンは始まることになった。

 1回目の走行で狭くトリッキーなジャンクションでスピンを喫してタイムを落としたオイット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)は、ギヤボックスを交換したあと2回目の走行ではオストベルグのタイムを3秒以上縮めるベストタイムを刻み、0.2秒差の2番手タイムでヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)とともにオストベルグとブリーンのシトロエン勢の2台が続くことになった。

 今回から新しいフロントのサスペンション・ジオメトリーを投入したシトロエン勢は3回目の走行でふたたびタイムを伸ばし、タナクのタイムを1.2秒上回ったオストベルグが最速タイム、ブリーンが0.4秒差の2番手、ラトバラが1.1秒差の3番手で続き、タイムを伸ばせなかったタナクは1.2秒差の4番手でシェイクダウンを終えることになった。

「チームとともに猛作業を行ったことで、マシンはいまではずっと僕らに合うようになった。デファレンシャルの方向性についても僕が親しんだものに向かって少し変更したんだあとはチューニングに関係する。クルマの反応と安定性についてはもっと改善すべきところがある。リヤから曲げるのではなく、フロントからドライブするよう走りの哲学を変えたんだ」とオストベルグは語っている。

 首位から1.8秒差の5番手にはフォード勢の最速となったテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)が勇躍、タイムが伸びなかった選手権リーダーのヌーヴィルはラリー・エストニアでいいセッティングを見つけたチームメイトのヘイデン・パッドンのセットアップを参考にして3回目の走行でやっとタイムを伸ばして、5番手で並ぶことになった。

 6番手、7番手にはヒュンダイのアンドレアス・ミケルセンとパッドンが続き、新しい空力ボディを採用したフィエスタWRCを駆ったセバスチャン・オジエは2.4秒差の9番手にとどまり、昨年ここでキャリア初優勝を飾ったエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)も4回の走行を試みたが10番手という控えめなタイムに終わっている。

 ラリー・フィンランドは、木曜日の夜、ユヴァスキュラの街の中心部で行われるハルユ・ストリートステージからスタートし、合計23SS、317.26kmを走行して日曜日の午後に再びユヴァスキュラでフィニッシュする。

■シェイクダウンタイム
1. M.オストベルグ 1分54.8秒
2. C.ブリーン 1分55.4秒
3. J-M.ラトバラ 1分55.9秒
4. O.タナク 1分56.0秒
5. T.スニネン 1分56.6秒
5. T.ヌーヴィル 1分56.6秒
7. A.ミケルセン 1分56.7秒
8. H.パッドン 1分56.8秒
9. S.オジエ 1分57.2秒
10. E.ラッピ 1分57.3秒
11. E.エヴァンス 1分57.8秒