WRC2017/06/22

フォード復帰、いまのところ予兆なし?

(c)M-Sport

 セバスチャン・オジエがMスポーツ残留の条件としてフォードの世界ラリー選手権復活を挙げているものの、残念ながらいまのところフォードがカムバックする予兆はなさそうだ。

 Mスポーツは世界ラリークロス選手権においてフォードと協力関係にあるが、フォードがWRCにおいてもMスポーツへの財政的なコミットメントを行うかどうかについては、昨年末から期待を込めた報道が繰り返されているものの、大きな進展はいまのところないようだ。

 WRC参戦の噂に関して尋ねられると、フォードのパフォーマンス・ディレクターであるデーブ・ペリサックは曖昧な返答をしている。

「フォードがすでにMスポーツとどれほど大きく関わっているのかについて、人々はあまり気づいていない」とペリサックは語った。

「双方はもうすで長期にわたってパートナーとしてやってきた。我々は彼らが新しいクルマを開発するのに協力し、技術的にもかなりのサポートを行っている。我々は財政状況について話はしない。今の時点でうまくやれていることを楽しんでいこうではないか、今シーズンのプランははっきりしていると思う、それはあの選手権のタイトルを獲るために力を尽くしていくことだ」

 だが、最近フォード経営陣のトップの交代があったことが動向に影響する可能性が考えられる。ジム・ハケットがマーク・フィールズに代わり新たにCEOとして就任しており、ハケットが会社の無人自動車部門から昇格しているという背景は今後のフォードのWRCの転換点になるかもしれないと言われている。

 フォード取締役会長のビル・フォードJrはハケットを『変革へのリーダー』と評しており、その中にはフォードのWRCへのコミットメントを変革していくことも含まれることも期待されている。しかし、彼が期待に沿う答えを出すことがなければ、セバスチャン・オジエはほかのチームに向かうことになるだろう。