WRC2024/12/05

フールモーのヒョンデへ移籍が正式に発表

(c)Hyundai

 アドリアン・フールモーがMスポーツ・フォードを離れ、ヒョンデ・モータースポーツに加入することが正式に発表となった。フールモーとコドライバーのアレクサンドル・コリアは、2025年の世界ラリー選手権全14戦にヒョンデ・i20 N Rally1でフル参戦を行う。

 フールモーのヒョンデへの移籍は何ヶ月も前から予想されていたことだが、最終戦のラリー・ジャパンが終わって2週間がすぎた木曜日、やっと正式に発表となった。ヒョンデは来季、ティエリー・ヌーヴィルとオイット・タナクの二人のワールドチャンピオンとともにフールモーによるフル参戦で臨むことになり、複数のサードドライバーを起用する戦略方針にスイッチする。

「2025年シーズンにヒョンデ・モータースポーツに加入できることをとても楽しみにしているよ」とフールモーは語った。 「これは僕とアレックス(・コリア)にとって大きなチャンスであり、ヒョンデでのスタートを楽しみにしている。ドライバーとして、常に成長し、自分を奮い立たせたいと考えている。今回のステップは、適切なタイミングで適切なステップだと感じている。ヒョンデは長年にわたりWRCで強い存在感を示してきたし、今後もそのメンバーとしていられることを誇りに思う。ベストを尽くし、この旅が僕たちをどこへ導くのかを見届ける準備はできている」

 ヒョンデは参戦11年目にして初めてドライバーズタイトルを獲得したものの、最終戦のラリー・ジャパンで惜しくもマニュファクチャラータイトルを逃すことになった。ヒョンデ・モータースポーツの社長兼チーム代表を務めるシリル・アビテブールは発表の中で、フールモー加入の決定は、2025年にマニュファクチャラータイトルを狙うために、より強力で一貫性のある常設のラインナップを構築することを決めたと説明している。また彼は、現在のドライバーであるエサペッカ・ラッピ、ダニエル・ソルド、アンドレアス・ミケルセンについては「さらなる可能性を引き続き評価している」と説明、4台目のマシンでの参戦の可能性を示唆している。

「ヒョンデは2024年も3台目のマシンを共有するというアプローチにより、WRCでチームにとって最も強力な年の一つを実現することができた。その大きな貢献に対して、エサペッカ、ダニ、アンドレアスに心から感謝したいと思う。来年の新たな挑戦に向けて、3台のマシンすべてにおける一貫性と安定性が重要になる。そのため、2024年の素晴らしいシーズンを経て、アドリアンとアレクサンドルをチームの一員として迎えることができてうれしく思う」

「アドリアンは今シーズンの成績だけでなく、Rally1への復帰までの考え方と姿勢には感銘を与えるものだ。ティエリー、オイット、アドリアンの3人のラインナップは、2025年に世界の舞台で強力な力を発揮すると信じている」