RallyCross2018/07/17

ブロックがVWの連続1-2を阻止

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(c)Ford

 テキサス・オースチンのサーキット・オブ・ザ・アメリカズ(COTA)で開催されたアメリカン・ラリークロス(ARX)の第2ラウンドは、フォルクスワーゲン・アンドレッティ・ラリークロスのスコット・スピード(VWビートル)が、ロエンブロ・モータースポーツのケン・ブロック(フォード・フォーカスRS RX)を最初のラップで突き放し、そのまま勝利を飾った。

 スピードはCOTAのラリークロスサーキットで開催された初めてのイベントで予選、セミファイナル第1組を制し、さらにファイナルで完全勝利を達成したことで最大ポイントを獲得し、チームメイトのタンナー・ファウストに1ポイントの差をつけて現在チャンピオンシップをリードすることになった。

 ファウストは、セミファイナル第2組を勝利し、ファイナルではスピードと共にグリッドの最前列でスタートした。

 VWの二人のドライバーたちは予選同様、ファイナルのスタート時にそれぞれ異なる戦略を取った。ポールポジションからスタートしたスピードは、そのまま通常のコースを選択し、ブロックを引き連れて1コーナーへと向かうが、ファウストはすぐにジョーカーラップを取り、スバル・ラリーチームUSAのパトリック・サンデル(スバルWRX STI)もそれに続いた。

 スピードとブロックは、セミファイナルでは激しいバトルを演じて、ブロックがスタート後2つのコーナーで一時的にリードを奪って、ポジション争いを繰り広げたが、ファイナルではスピードを捕らえるチャンスはなかった。

 スバル・ラリーチームUSAからARXに初参戦したトラビス・パストラーナ(スバルWRX STI)は、チームメイトのクリス・アトキンソン(スバルWRX STI)をターン1で追い越して3位に浮上、3周目にブロックがジョーカーを選択ししたため2位へと順位を上げることになった。

 1位と2位を走っていたスピードとパストラーナは最終ラップでジョーカーを選択し、スピードはそのまま首位をキープしてフィニッシュしたが、パストラーナはブロックとファウストに抜かれて、惜しくも表彰台を逃すことになった。ブロックはファウストを抑えきって、2台のVWビートルの間に割って入り2位でフィニッシュ、VWは5月にシルバーストンで開催されたARX開幕ラウンドでは1-2を獲得したが、ここではブロックのフォーカスRS RXによって1-2フィニッシュが阻止された形となった。

 スバルを駆るアトキンソンは序盤、ファウストの前を走っていたが、ファウストとサンデルに抜かれて6位に転落した。

 ARXの次のラウンドは、アメリカ国境の北方、カナダのモントリオールのトロア・リヴィエールで8月4〜5日に開催される。