WRC2017/05/19

プロトン、アイリスR5で2018年に復帰へ

(c)MEM

 プロトンはMEM(メラーズ・エリオット・モータースポーツ)がプリペアする真新しいアイリスR5で世界ラリー選手権の舞台に復帰する。アイリスR5は現在イギリス・ダービーシャーにあるMEMのファクトリーで開発が進められており、2018年1月1日にホモロゲーションを受ける予定となっている。
 
 クリス・メラーズが経営するMEM社は、サトリアで参戦していた前回のプロトンのラリー・プロジェクトにも関わっており、プロトン・サトゥリア・ネオS2000は2012年のスーパー2000世界ラリー選手権(SWRC)ではP-G.アンダーソンがタイトルにあと一歩に迫ったほか、2011年にはアジア-パシフィック選手権でアリスター・マクレーがドライバーチャンピオンを獲得、マニュファクチャラー王座を飾っている。
 
 このプログラムは、ベースとしていたサトゥリア・ネオ車の生産が中止されたことで4年前に終了しているが、メラーズは新しいアイリスR5でWRC2とAPRCの双方への参戦を計画している。
 
「プロトンは最初のプログラムのあともラリー参戦への興味と熱意は失うことはなかった」とメラースは語った。
 
「それは単に現実的にそのためのクルマがなかったからにすぎない。昨年からプロトンとともにこの計画について進めており、プロトンも我々の新しいプロジェクトにとてもエキサイトしている」とメラーズは語った。
 
「アイリスの大きさと形はラリーには最適であり、すべてが完璧なレイアウトとなっている。全長はサトゥリアよりも短いが、ホイールベースは長くなっている。ストラットトップはちょうどいい位置にある。そして前面部分の面積が十分にあるため冷却機能に適している」
 
 アイリスR5は、エンジンが三菱ランサーエボリューションXのものを1600ccにダウンサイズして使用、トランスミッションはXトラック、ダンパーはレイガー、ブレンボのブレーキ、そして電子制御はコスワースが担当するほか、イギリス国内選手権むけに右ハンドル仕様も用意されるという。
 
「最高のベースカーがあって、我々はそこに最適な要素をすべて盛り込んだ。エンジンは素晴らしい、本当にパワフルで軽量だ。クルマには必須な要素となるものはすべて揃っており、素晴らしいR5になることを確信している」
 
 アイリスR5は来月開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開される予定となっている。
 
「まだまだやらなければならない仕事がたくさんあって、これから多くのテストと開発に取り組んでいくことになる。そしてフェスティバル・オブ・スピードでのデビューはかなり大掛かりなものになるが、我々の仕事は順調に進んでいる」