WRC2022/02/19

ベルギーの2022年WRC開催が正式発表

(c)Toyota

 2022年の世界ラリー選手権のカレンダーにイープル・ラリー・ベルギーが追加され、2シーズン連続で開催されることが正式に発表された。ベルギーは昨年秋に明らかにされているWRCカレンダーの空白を埋めることになり、8月18日から21日にかけて今季のWRC第9戦として開催される。

 イープルは1965年に初めて開催され、ヨーロッパで最も過酷なターマックラリーの一つとして知られている。狭い農道、狭いジャンクション、排水のためのディッチによってここでのミスは許されない。ベルギーは昨年、1973年のシリーズ開始以来、35カ国目のWRCラウンド開催国となったが、今年ふたたびWRCカレンダーに帰ってくる。

 ラリーは、ウエストフランダース地方のイーペル市の歴史的なグローテ・マルクトにある歴史的な広場のサービスパークをベースとして3日間にわたって競技が行われる予定となっており、昨年の最終日の舞台となったアルデンヌのスパフランコルシャン・サーキットとその周辺のステージには今年は向かわない。

 WRCプロモーターのマネージングディレクターであるヨナ・シーベルは、イープル・ラリー・ベルギーの復活を歓迎すると語った。

「ベルギーは、トリッキーなスペシャルステージとハイペースなフォーマットにより、昨年のWRCで異彩を放った。

「イープル地方はラリーウィークに全力投球している。ラリーウィークが開催されるイーペルの街も、美しいグローテ・マルクトのサービスパークにファンが入れるようになれば、きっと町中が賑やかな雰囲気になることだろう」。

 カレンダーの最終枠は、イープル・ラリー・ベルギーかチェコ共和国で初めてWRCを開催するバルム・チェコ・ラリー・ズリーンかの選択に迫られることになった。

「ズリーンのオーガナイザー・チームのプロフェッショナリズムとプランに非常に感銘を受けた」とシーベルは付け加えた。「このラリーは、ヨーロッパ・ラリー選手権の重要なイベントであり、彼らのWRC開催への野望に門戸を開いたままである。私たちは彼らと一緒に仕事を続けていくことを楽しみにしている」

 FIA WRCカテゴリーマネージャーのアンドリュー・ウィートリーは、次のように述べた。「昨シーズンのイープル・ラリー・ベルギーは、例外的な状況下で開催され、ベルギーのラリーのDNAを示す強力で革新的なイベントを実現することができた」

「ベルギー王立自動車クラブ(RACB)と地元のオーガナイザーであるクラブ・スーパーステージは、最高峰のWRCラウンドを開催するためのコミットメントとプロフェッショナリズムを発揮し、このイベントが8月にカレンダーに戻ることをうれしく思っている。ベルギーのようなラリー国において、これはチーム、競技者、ファンにとってポジティブなニュースだ」

 イープル・ラリー主催者であるクラブスーパーステージのアラン・ペナス代表は開催チームのこれまでの努力を称賛している。

「世界ラリー選手権を再びイープルで開催できることを大変うれしく思っている。昨年、最初のWRC開催を成功させるためにクラブ全体、ボランティア、パートナー、地元自治体などが力を尽くしてくれたことへのご褒美だ」