WRC2018/05/21

ポルトガル、ゴール後の記者会見

(c)Hyundai

(c)M-Sport

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―ティエリー、素晴らしい週末になりました。そしてついに、チャンピオンシップのリードを手にしました。大満足の結果ですね?

ティエリー・ヌーヴィル:「その通り。コックピットでこんなに調子が良かったのは久しぶりだ。トップを競っている時は常にフィーリングがいい。しかし、この週末は特別だった。出走順が2番手だったので、僕たちは厳しいラリーになると知っていた。だが金曜日が上手く行き、表彰台に上がるチャンス、そしてラリーに勝つチャンスがあると分かった。最初のステージでタイムを失ったが、朝のループを終えた時点でリードから僅か10秒しか遅れていなかった。午後はラフなコンディションで多くのマシンが脱落し、セブ(・オジエ)もミスをした。それが僕たちにとって重要な転換点だった」

―セブのトラブルについて聞いたとき、どう思いましたか?

ヌーヴィル:「聞くよりも前に、見たんだ。その後のいくつかのコーナーでは少し気が散った。彼がいなくなったことを知って、僕たちはここで良い結果を出す必要があった。そしてリズムを取り戻し、再びプッシュし始めた。そのことは僕をさらに奮い立たせた。僕たちが今週末に勝利を収めることが可能だと分かった。その時に良い決断をすることができた。金曜日の午後はその戦略がうまくいった。僕はWRCで数年以上の経験があるし、多くを学んできた。かつてはセバスチャン・ローブと同じチームにいた。彼もそういう男だった。彼はポイントを取りに行くことができた。そして僕たちは今週末にそれをやった」

―唯一の難点は、サルディニアで出走順が一番手になるということですね。

ヌーヴィル:「サルディニアでは僕たちの顔に笑顔が少ないかもしれないが、それもゲームの一部だ。しかし、僕はそこに現王者に対して19ポイントのリードを持って向かうわけだから、そのくらいは妥協しないといけないかもしれない。多分僕はその週末の間、ずっと不満気だろうね」

―今週末はどんな気持ちでしたか?

ニコラ・ジルスール:「本当に素晴らしい気分だ。ティエリーと僕、そして僕たちの多くのポルトガル人スタッフにとって、素晴らしい週末だった。僕らの影には彼らがいる。マシンは素晴らしかった。レースが進むにつれてスピードを進化させることができた」

―金曜日はラフなステージで、パンクの危険がありました。戦略は何でしたか?

ジルスール:「本当に難しい一日だったが、それは僕たちにはパフォーマンスのチャンスをもたらし、僕たちはそれを掴んだ。金曜午後のタイヤ選択は、適切とは言えなかったと思う。僕たちはいくつかの情報を得た時点で決めなければならず、気温と道路の状態に基づいて決定する必要があった。僕たちはポルトの2つの市街地ステージも走らなければならなかったので、なんとか5つのステージをうまく管理した」

―エルフィン、2位という素晴らしい結果です。数週間前のアルゼンチンとは天地の差です。今季初表彰台を獲得した今の気持ちを教えてください。

エルフィン・エヴァンス:「正直言って少しほっとした。今季は僕たちが望んだ通りには始まらなかった。昨年は好調で終了し、今季への期待も高かった。1つのトラブルが別のトラブルにつながり、雪だるま式に膨れ上がり、現時点まで悲惨なシーズンだった。ようやく2位に辿り着いた。完璧ではないが、とても嬉しい」

―クルマには変更を加えましたか?

エヴァンス:「あちこち。プレイベントテストでマシンにいくつか変更を加えた。またアルゼンチンでルーズエンドについて学び、ここではスタートからそれがぴったりはまったようだった」

―昨シーズン、チームがマニュファクチャラー王者となったことから、マルコム(・ウィルソン)からあなたへプレッシャーがかかっていましたか?

エヴァンス:「当然そうだ。僕が彼の立場でも、同じようにするだろう。でも彼からのプレッシャー以上に、自分で大きなプレッシャーをかけた。うまくいけば、これは僕たちの流れを少し変えるだろう。サルディニアが楽しみだよ。サルディニアは2013年に僕がWRCデビューした場所で、良い思い出も多いからね」

―ダニエル、表彰台おめでとうございます。今の気分はどうですか?

ダニエル・バリット:「最高だよ。難しい数ヶ月を過ごした後なので、とても嬉しい。僕は6週間から8週間くらい外れていたが、今は完全に元気だ。僕にとって2つ目の勝利だが、これは良い勝利だ。これで少しプレッシャーが減った。僕たちは今後のラリーでこれを繰り返すことを楽しみにしている。僕たちの自信も少しずつ育ってきた。僕たちはスプリットタイムは良いと分かっていたが、ステージタイムはあまり良くなかった。しかし金曜の午後、良い順位に立てた。土曜日は力強い走りができて、今日に向けて順位を確立できた」

―テーム、あなたにとって生まれて初めてのWRCポディアムですね。どんな気持ちですか?

テーム・スニネン:「初のポディアムをゲットして気分は最高だよ。僕のキャリアにおける大きな一歩だ。間違いなく今後に向けて励みになるよ」

―アルゼンチンでは、あなたは必ずフィニッシュするように言われていましたね。でもここでは思いきりいってもいいって言われましたか?

スニネン:「実際、金曜日の朝は苦戦していたよ。こういったコンディションの中でまだ僕にとっては新しいクルマだったから、自分の限界を見つける必要があったんだ。その後はその限界ギリギリのところでプッシュしながらこのラリーを走ることができて、今度こそチームにすごくいいリザルトをもたらすことができたよ。彼らは僕のために懸命に取り組んでくれた、そしてしっかりとしたサポートで僕を信頼してくれた」

―あなたはとても自己批判的ですが、とても嬉しかったのでは?

スニネン:「僕が今回やり遂げたことを喜んでいるよ、特にセブ(オジエ)がリタイアしてしまったあとだったから、チームのためにいいポイントがとれて本当に良かった。最終ステージでは限界ギリギリでドライブする必要があった。あとになって、最後のいくつかのコーナーはもう少し慎重に行っても良かったって分かったんだけどね。いずれにしても僕たちはパワーステージのポイントをゲットするつもりだった。良かったよ」

―ミッコ、あなたは最初からずっとテームと一緒でした。このリザルトを手にしてどう感じましたか?

ミッコ・マルックラ:「本当に良かった。僕は表彰台までは予想していなかった。今回はまだWRカーでの6回目のラリーだしね。それでも2回目に走った時はかなりいいところまで来てはいたけれど。またできるかといえば、それは見極めるのは難しい。僕たちはベストを尽くしてトライし続けるだけだ。彼にプレッシャーはなかった。僕たちがここでどんな結果を出していくかについては明確な計画としてはなかった」

―昨年のポーランドが、あなた方のWRカーでの最初のイベントでしたね?

マルックラ:「ポーランドに向けては英国で一日テストして、フィンランドの時はフィンランドで100kmを走った。今年に関してはテストは4日間やってきた」

―ミシェル、ティエリーとニコラにとって輝かしい勝利となりました。あなたにはとってはどのような印象がありましたか?

ミシェル・ナンダン:「ティエリーは初めから素晴らしいラリーを展開し、リードを築くとそれをしっかりと時間枠に収めマネージメントしていた。最終日、彼は程よいタイム差で余裕を持って、いい感じでステージを走り、ミスもしなかった。真のチャンピオンのようにね!」

―これで彼は選手権のリードを保つことができそうですか?

ナンダン:「この週末、チームがいい仕事をしたことは分かると思う。確かに問題を抱えているクルマもあった。全員がチームのためにベストを尽くしていた。昨年はチャンスを逃してしまったが、今年はティエリーがリードしている。我々としては彼が自分のポジションを守り通せるように、全力でサポートしていくつもりだ」

―ダニ(ソルド)とアンドレアス(ミケルセン)について話してくれますか?

ナンダン:「ダニはシーズンの初めから素晴らしいドライブを披露してくれている。彼はメキシコやアルゼンチンでとてもいいドライビングをしてきたし、ここでも良かった。3位につけていたけど、それを最後までキープすることはできなかった。彼にはヘルプが足らなかったようだが‥。パワーステージではプッシュすることができた。今年はダニにとってはこれまでの中でもいいシーズンになっているのでないか。今のところ素晴らしいチームワークができていて全員が信頼感でまとまっている。アンドレアスはシーズン開幕当初からクルマに対して若干自信を持てない部分がある。彼は限界までプッシュすることができないでいる。そうするにはクルマに自信を持っている必要がある。そしてようやく彼がその自信を持てるようになってきて、彼もそれを本当に喜んでいる。