WRC2017/04/30

マキネン、「過酷な道から多くを学べた」

(c)Toyota

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 例年にも増して耐久色の濃くなったラリー・アルゼンチンは二日目を終え、TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラとユホ・ハンニネンは2台揃って完走という目標に向けてさらに前進した。

 アルゼンチンの土曜日はサービスパークが置かれるヴィージャ・カルロスパスの西北エリアで6SS/160kmのステージが行われた。コースは前日に比べるとフラットだが、それでも依然荒れた路面も多く、前日に続き多くのドライバーがクルマに大きなダメージを負った。

 ラトバラはラフな路面を堅実に走り切り、前日より順位をひとつ上げることに成功、午後のステージではダンパーの破損や、ウォータースプラッシュを通過した際に水底のコンクリートにクルマが当たった衝撃でフロントウインドウが割れるトラブルがあったが総合5位につけている。

 一方、ユホ・ハンニネンは午前中のSSでパワーダウンに遭遇。前日にも同様の問題が起こりチームは対策を施していたが、それでもこの厳しいラリーでは十分ではなかった。原因は既に突き止めているため、チームは次戦以降に向けて根本的な対策を練り、再発防止を誓った。なお、ハンニネンは、トラブルにもかかわらず、前日よりも順位をふたつ上げ、総合7位でこの日のゴールを迎えている。

 チーム代表のトミ・マキネンは、過酷な道から多くを学ぶことができたと語った。

「いろいろな事が起きた昨日と比べると、今日は2台とも比較的順調で、過酷なアルゼンチンの道から多くを学ぶことができた。コースは依然として荒れている所が多く、我々のクルマにとっては良いテストの1日となった。まだまだ改善すべき点は少なくないが、このようなラフなコンディションのラリーを戦うのは初めであることを考えると、ここまでのところ良いパフォーマンスを発揮できていると思う。また、ドライバーたちは今日も良い仕事をしてくれた。ヤリ-マティは5位に順位を上げ、ユホは着実に進化するという計画をきちんと遂行した。明日の最終日も難しいステージが続くが、我々の目標は2台揃って完走し、ポイントを獲得することだ」

 ラトバラは、ラリーのヤマ場をむかえる最終日でも集中力を切らさずに臨むつもりだと語った。

「朝の最初のステージは朝日が目に入りとても眩しかったけれど、良いスタートを切ることができた。2つ目のSSは去年アクシデントに遭遇したコースだったので、少し用心深く走り過ぎたかもしれない。全体的に今日のペースは悪くなかったと思うが、少しタイムを失っているように感じた。何故なのかはハッキリとは分からないが、コーナーで少しアグレッシブに走り過ぎていたのかもしれない。とはいえ、依然としてライバルにプレッシャーをかけ続けているし、まだ勝負は終っていない。明日はもっとも短い1日ですが、ラリー全体の中でも特に難しいコースを走るので、気を引き締めて臨むつもりだ」

 ハンニネンはできるだけクリーンに走って最後まで走りきるという目標に代わりはないと語った。

「今日はハンドリングが少し神経質に感じられ、コントロールに少し苦労したが、クルマの信頼性は総じて高かった。とにかく注意して走行し、問題なく最後まで走り切ろうと心に決めた。クリーンに走るという目標は明日も変わりないが、できるだけ多くのポイントを獲得したいと思っている」