WRC2018/05/18

ミシュラン、WRC担当マネージャーのモレリが勇退

(c)Michelin

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 ミシュランのWRCプログラムマネージャーを務めてきたジャック・モレリ(写真前列中央)が勇退、ラリー・デ・ポルトガルでドライバーやチーム代表が集まってお別れのミーティングが行われた。モレリに代わって、今週から新たにアルノー・レミーが後任を務めることになった。

 ミシュラン・モータースポーツのWRCプログラムを指揮し、このタイヤ・メーカーに40年間務めてきたモレリにとって、2018年ラリー・アルゼンチンが彼が担当する最後のイベントとなった。5月1日、彼はそのバトンをレミーに受け渡し、クレルモン-フェランを拠点とするミシュランのWRCとラリー活動に関しては今後、レミーが全責任を負うことになった。

 1978年に倉庫管理人としてミシュランに入社したモレリは程なくモータースポーツに関わる役割に就くことになり、その後は2輪部門から2003年に新たに設けられたカスタマー・コンペティション部門のマネージャーとして指名され、サーキット・レーシングから新たに社として取り組むことになった国内やIRC(インターコンチネンタル・ラリーチャレンジ)/ERCのラリー・プログラムを担当。2011年からモレリは、ミシュランの世界ラリー選手権への復帰を取り仕切る任務を担ってきた。

「言うまでもないが、僕の記憶機能を超えるくらいあまりにも多くの思い出がある。最初は2輪のレースに関わり、そして新しいシリーズのIRCが創設されて以降は数え切れない思い出がある。ミシュランで40年を過ごし、人生がこれまでとは非常に異なることになると思っている。これまでこのエキサイティングなプログラムを担当していたからね。しかし、私の後継者に私が知ったことと同じくらい多くの楽しみを捧げたいと思っている」とモレリは語った。

 新しいミシュランのラリープログラムマネージャーに就任したレミーは、モレリとはすでにWRCレベルで何週間にもわたって緊密に連携しながら仕事を引き継ぐ準備を続けてきた。

 ミシュランとラリー双方において幅広い経験を持っているレミーは、有能なケミカルエンジニアとして、2001年にミシュラン・グループの研究開発部に配属され、自動車用タイヤのための材料形成に携わってきた。モータースポーツの長年のファンだった彼は2011年にミシュラン・モータースポーツに移動し、カスタマー・コンペティション部門のGTオペレーションを担当することになる。その3年後、彼の権限は拡大され、部門のラリー活動にも及ぶこととなった。そして今年5月1日から、彼はミシュランのラリープログラムの指揮をとることになった。

「ミシュランからの信頼を得られたことにとても感謝している」とレミーは語った。

「モータースポーツの長年のファンとして、このエキサイティングなチャレンジを任されることになって、本当にわくわくしているし、とても誇らしく思う。これまで堅固に仕事を進めながらチームの環境を整えてきたジャックから、このポストを引き継ぐことができる私は恵まれている。これからWRCでさまざまなものを築いていこうという私にとってはとてつもない財産となるだろう。WRCからクラブレベルまでミシュランのすべてのラリープログラムをカバーする単体の部署を設立するという決定は非常に理にかなったもので、これは我々にとって、すぐにもその相乗効果かすぐにでも得られることになるだろう」