WRC2022/11/14

ミュンスターがWRC2初勝利、リンドホルム新王者に

(c)RedBull Content Pool

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 フォーラムエイト・ラリー・ジャパンの最終日、トークスポーツWRTのエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRally2エボ)がWRC2カテゴリーを3位でフィニッシュ、2022年のWRC2ドライバーズタイトルを手にしている。

 WRC2ジュニアのタイトルをすでに獲得しているリンホルムは、最終戦を前に王者のアンドレアス・ミケルセンを5ポイント差で追い、合計104ポイントでカジェタノビッチと並んでいた。

 トークスポーツは日本でのカテゴリー優勝とともにWRC2タイトルの獲得を目指していたが、最終の1つ前のステージでヒョンデのグレゴワール・ミュンスター(ヒョンデi20 N Rally2)に逆転を許している。

 ルクセンブルグ出身のミュンスターは、雨が降るコンディションの中、レインタイヤを武器にリンドホルムを1分17秒上回るタイムで3位からトップに浮上している。

 リンドホルムは、今回の最終戦で5位以内に入ればタイトルが確定していたため、終盤に入ってから無理をしない走りに徹し、雨となったパワーステージでも慎重なアプローチでテーム・スニネン(ヒョンデi20 N Rally2)にも抜かれて3位でフィニッシュすることになったが、きっちりと仕事を果たしてタイトルを決めている。

「正直言って、実感が湧くのに少し時間がかかるだろう。難しい時期もあったが、チームやスポンサーなど、僕たちをずっと支え続けてくれた人たちには本当に感謝している。やっと報われた感じがする」とフィンランド出身の26歳は感慨深げに語っている。

 ミュンスターもまた、このWRC2での初勝利を祝い、顔をほころばせている。

「コドライバーの彼(ルイス・ルウカ)が隣にいなければ、この勝利はなかっただろう。僕たち二人にとってこれまでで最も難しいラリーだったと思う」とミュンスターは笑顔で語り、メカニックたちの木曜日のクラガイケ・パークのスーパーSSで大きな衝撃を受けたクルマの修理をしてくれたメカニックたちにも感謝を伝えている。

 日曜日にはサミ・パヤリ(シュコダ・ファビアRally2エボ)も順位を落としている。パヤリはこのレグを総合2位でスタートしているが、ウェットコンディションに適さないタイヤ選択をしたために、最終的には元F1ドライバーのヘイッキ・コヴァライネン(シュコダ・ファビアRally2エボ)の後方5位に転落してフィニッシュしている。

 またイタリアのマウロ・ミエーレ(シュコダ・ファビアRally2エボ)がWRC2マスターズカップを制し、アルミン・クレーマーに4ポイント差をつけてカテゴリータイトルも獲得している。