WRC2023/04/26

ミーク、ブリーンの代わりにポルトガル選手権へ

(c)Citroen

 クリス・ミークは、事故で亡くなったクレイグ・ブリーンの仕事を引き継いでチーム・ヒョンデ・ポルトガルからポルトガル選手権に参戦する。 

 ブリーンは今季、ヒョンデのファクトリードライバーに復帰し、およそ半数のイベントに出場するかたわらでヒョンデ・ポルトガルのヒョンデi20 N Rally2でポルトガル選手権に参戦する計画だった。

 だが、ブリーンがクロアチア・ラリーの事前テストの残念な事故で亡くなったことを受け、ヒョンデ・ポルトガルはブリーンを追悼する最善の方法をじっくりと検討した結果、彼の長年の友人でかつてシトロエン・レーシング時代にチームメイトだったミークを起用、今週末のラリー・テーハス・ダ・アボボレイラ以降の残りのシーズンに出場させることを決めた。

 ミークは、悲しい週末となったクロアチア・ラリーに出場したドライバーを讃えるとともに自身もまた彼への弔意を表すためにヒョンデ・ポルトガルからの申し出を受ける決意をしたと語った。

「クロアチア・ラリーに出場した全ての選手に脱帽だ。このような暗雲の中、ラリーに参加し、素晴らしい戦いを見せてくれた。クレイグもそれを望んでいたことだろう」とミークはソーシャルメディアで語っている。

「ポルトガルに選手権を走ることについての決断は軽いものではなかった。しかし、クレイグが僕にどう言うかも考えてみたが、彼は僕にこの話を受け入れるように言うだろう。これが彼への弔意を表する方法だ。そして、彼がいつもそうしていたようにラリーを続け、勝って楽しむだけだ」

 ミークは2019年にトヨタを離れて以降、わずか3戦のラリーにしか出場していない。最後のラリーは、シュコダ・ファビアRally2エボで参戦した昨年のカタール・インターナショナル・ラリーだ。だが、彼はシュコダ・モータースポーツのためにファビアRS Rally2の開発作業も行っているため、長期にわたってマシンから離れていたわけではない。

 ミークは今週末のラリー・テーハス・ダ・アボボレイラには、彼と同様にシュコダの開発を行っているアンドレアス・ミケルセンの元コドライバーだったオラ・フローネと出場するが、以降も同じコンビでの参戦を続けるかどうかははっきりしていない。

 また、ラリー・テーハス・ダ・アボボレイラはWRCラリー・デ・ポルトガルのルートに近いエリアで開催されるため、その準備としてヒョンデ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィルがヒョンデi20 N Rally1で新設されたRally1クラスに出場する予定になっている。

 チーム・ヒョンデ・ポルトガルのミークの参戦計画にはラリー・デ・ポルトガルも含まれており、彼にとっては2019年のラリー・デ・エスパーニャ以来のWRC参戦となる。