WRC2021/01/17

モンテ開催を地元オートザルプ県が正式承認

(c)Toyota

 オートザルプ県の知事であるマルティーヌ・クラベルは、ギャップを中心に行われるラリー・モンテカルロの開催について無観客を徹底するなど一定の制限をつけながらもモナコ自動車クラブ(ACM)に最終的な同意を与えることになった。

 ギャップで先々週に行われたオートザルプ県の地域安全委員会は、ラリー・モンテカルロによる道路使用とイベント開催などに関して基本的な合意を行っていたが、地域保健庁は13日の防衛評議会の決定を踏まえた政府による地域医療や健康面に関する新たな決定を待って判断を行うことになっていた。

 フランスのジャン・カステックス首相は先週末、18時から6時までの夜間外出禁止令を16日以降全土に拡大することを発表、EU圏外からの渡航者は18日以降はフランス到着時に検疫を行う必要があることを発表することになった。しかしながら、オートザルプ県ではすでに2日からこの外出禁止令を導入しており、地域のさらなる健康改善を求める指令がなかったことから、オートザルプ県の地域保健庁は、ACMの計画書に関する安全委員会の肯定的な見解について異議を唱えることなく、クラベル知事はACMのこれまでの地域との協力を評価するとともに、一定の制約のもとで2021年モンテカルロの開催を認めることになった。

「この地域とモナコ自動車クラブとのこれまでの共同作業は素晴らしいものがあった。この主催者のプロフェッショナリズムがあれば、私たちすべての健康のために必要不可欠なる衛生的な安全性の条件で開催できるだろう」とクラベル知事は述べている。

 オートザルプ県庁は発行した文書のなかで、ラリー・モンテカルロの開催についてはすべての人の健康と安全性に徹底して配慮し、イベントでは観客の立ち入りを完全に禁止して行うよう明言し、ファンを発見した場合は罰金を科すことを明らかにしている。

 当局によれば、スペシャルステージは150人のマーシャルと地元の許可を持っている住民にのみ開放され、これに従わない場合、135ユーロ(およそ1万7000円)の罰金が科せられる可能性があるという。さらには私有地であってもファンの集まりを企画した場合は、他の人の命を危険にさらしたとして捜査の対象とすることを警告しており、最終的には主催者によってステージがキャンセルされる可能性もあるとファンたちに注意喚起している。

 また、ルート上ではヘリコプターの飛行が禁止されており、民間警備員、警察、レースディレクター、WRC-TVのヘリコプターのみが飛行を許可されるという。

 ラリー・モンテカルロは明日の月曜日からレッキが始まり、いよいよ開幕戦のラリーウィークがスタートする。