WRC2018/07/29

ヤリスWRCが3日目の全SSでベストタイムを獲得

(c)Toyota

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 ラリー・フィンランドの3日目は、オイット・タナクが5つのステージでベストタイムを奪ってラリーを圧倒したほか、トヨタ・ヤリスWRCがすべてのステージでベストタイムを獲得するなど、まさしくトヨタの1日になった。

 5.8秒をリードしてレグ2を迎えたタナクは、SS12からSS16にかけて5ステージ連続でベストタイムを記録し、2位のマッズ・オストベルグとの差を最終的に39秒に広げている。 また、ヤリ-マティ・ラトバラはSS16で自身にとって500回目となるベストタイムを獲得、7つのSSでトップ3タイムを記録して、オストベルグに5.4秒差まで迫り、総合2位のチャンスが生まれている。また、レグ1でセンターデフトラブルのために10位まで後退したエサペッカ・ラッピは、この日、SS17から3ステージ連続でベストタイムをマークし総合4位に浮上している。ヤリスWRCは土曜日の全8ステージでベストタイムを記録し、午後は3つのステージでトップ3を独占した。

 チーム代表のトミ・マキネンは、チームにとって素晴らしい1日になったと絶賛した。

「本当に素晴らしい1日になった。3人のドライバー、そして我々のクルマのパフォーマンスは驚くべきものだった。今朝のオイットのスピードは圧倒的で、もちろん凄い走りだったが、そうは見えずとても簡単に走っているようだったし、すべてを自分のコントロール下に置いていたと思う。また、ヤリ-マティとエサペッカもどんどんと走りが良くなっていき、午後は確固たる自信を持って、とてもハードに攻めていた。きっと明日は面白い1日になると思う。特に、ヤリ-マティは2位までタイム差は少ないので、興味深い展開となるはずだ」

タナク:「今日も全体的に良い1日だった。今朝の出走順は昨日よりもはるかに良く、良いリズムで走る事ができたので、それほど激しく攻めていなかったにも関わらず2位との差を拡げることができた。午後は路面がかなり荒れており、なおかつ十分な差を築いていたので、さらに慎重に走った。正直なところ、抑えて走るのはあまり楽しくないが、リードをさらに拡げることができて良かったと思う。明日はスムーズで速いステージがあるので、とても楽しみだ」

ラトバラ:「1日を通して楽しむ事ができた。朝のステージでは依然スピードがやや不足していたが、日中のサービスでクルマのセッティングを少し見直したところ、より良いフィーリングが得られ、さらにプッシュできるようになった。攻めた結果としてタイヤの摩耗がかなり進んだが、それでもなお速く走り続けられた事に自分でも驚いている。明日はもちろん、2位を目指してアタックするつもりだ。もちろんリスクを冒すにしてもコントロールできる範囲内でアタックしなくてはならない」

ラッピ:「午後のステージでは力強い走りができたね。午前中は楽しんで走ってポジションを3つ上げ、そして午後のステージではタイヤの摩耗をまったく気にせず思い切って攻めた。実際、リスクのある大きな挑戦で、最後のステージではタイヤの表面にあまりゴムが残っていなかったが、それでもベストタイムを出す事ができた。明日は、後方の選手達に対するリードを守り続ける事を目標に走るよ」