ロイヤル・ラリー・オブ・スカンジナビアでは二人のラリードライバーがとくに注目されることになった。37歳でERC初優勝を飾ったエイヴィンド・ブリニルドセンが大きな称賛を浴びる中、地元の新鋭イサック・ライエルセンも表彰台に上がり、強い印象を残した。
カールスタッド在住のライエルセンは、ロイヤル・ラリー・オブ・スカンジナビアを2位で迎えた最終日、首位のブリニルドセンに果敢に挑みかかり、残り2ステージで2.8秒差まで近づくことになった。彼はそこで初めてプレッシャーを感じてペースを落とすことになり、ローペ・コルホネンに抜かれて最終的に3位へと後退することになった。それでも21歳のライエルセンにとってこれがERC初ポディウムだ。
1年前に惜しくも4位となったライエルセンにとってこの3位は勝利にも等しい意味を持つのではなかろうか。
「とても嬉しい。これ以上望むものはなかった。トップ3入りを目指して計画を立て、その通りに結果が出せたので、本当に満足している」
ライエルセンは最終日のブリニルドセンとのスリリングなバトルはすさまじいプレッシャーがあったことを認め、その状況をうまくコントロールできたことを喜んだ。
「ずっと接戦が続いて、本当にストレスが大きく、気持ちを保つのは簡単ではなかったが、なんとか上手く乗り越えることができたので、そのことがとても嬉しい」
「僕の人生はすべてこの競技を中心に回っている。毎朝起きてから夜寝るまで、できる限りのことをして、本当に努力している。だからこそ、この表彰台に上がれたことは本当に嬉しいし、モチベーションにも繋がる」
ライエルセンは、2023年にジュニアERCで優勝し、今季はERC総合で表彰台を掴むことになったことは、将来に向けて着実な一歩だと語った。
「これは僕にとって大きな一歩だ。これが将来につながる結果になることを心から願っている。僕を支え、サポートしてくれるすべての人にも、可能性を示せた」とライエルセンは語った。
「次戦のポーランドは僕にとって初めての国だ。大変だろうが、今の調子を維持し、全力で戦いたい。何か印象を残して、将来に繋げられたらいいね。というのも、ポーランドの後は、何をするか決まっていない。もっと国際イベントに出場できる機会が得られたらうれしい。僕たちにはトップレベルで戦える力があると信じているし、それが確認できたことは、ポーランドに向けて自信になる」
ライエルセンは終盤で2輪走行になったときにも気持ちは萎えることなく、強心臓で乗り切った。
「実際、あれほど接戦のときは、こういうことは頻繁に起こる。二輪走行になって最初に思ったのは、『車内にカメラがあってアンラッキーだ!』ということだった。こんなに接戦だとこういうことは起きるものだし、今週末は表彰台を目指して必死に戦っていたからね」
「最終ステージでは、不思議と緊張はなかった。ただ、ここにいて走れるチャンスをもらえたことに感謝していた。2位か3位かは、僕にとって重要ではない。他の選手は本当に速く、ラリーにも数多く出場しているので、表彰台に上がれたことが本当に嬉しい。週末を通して、とても良い走りができた」