WORLDWIDE2025/02/04

ラッピ、18歳のカウッピネンを称賛

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 エサペッカ・ラッピは、先週のアークティック・ラップランド・ラリーでフィンランド選手権初優勝を飾った18歳のトゥッカ・カウッピネンを称賛した。

 ラッピは今シーズン、フィンランド・ラリー選手権に復帰し、エンニ・マルコネンとともにアークティック・ラップランド・ラリーでシーズンをスタートした。このイベントにはWRCラリー・スウェーデンの準備のためにカッレ・ロヴァンペラがトヨタGRヤリスRally1で出場していたが、フィンランド選手権ではラッピが圧倒的な強さを見せて勝利するだろうというのが一般的な予想だった。しかし、ラッピ自身が事前に指摘していたように、ラリーには不確定要素が多くあり、何事も保証されていない。初日をリードしたのは、まったくノーマークとも言える18歳、これがフィンランド選手権のSM1カテゴリー参戦わずか2戦目のカウッピネンだった。

 それでも2.8秒差の2位につけて最終日を迎えたラッピは、トヨタGRヤリスRally2を駆るカウッピネンをすぐに捕らえて首位に踊り出すかに見えたが、むしろじわじわと引き離されてしまい、SS10ではジャンクションをミスしてスノーバンクにつかまって40秒近くをロスしてしまった。

 ドラマがあったとはいえ、カウッピネンが経験豊富なフィンランドを代表するラッピを引き離していたことは事実であり、それだけに18歳が果たしたフィンランド選手権での初優勝はいっそう印象的なものだった。

「この週末は本当に楽しかった。優勝争いは、ジャンクションでブレーキングが遅すぎた時点で終わってしまった」とラッピは自身のミスを振り返った。

「しかし、そのあとも素晴らしい時間を過ごすことができた。特に最終ステージは降雪のためコンディションが大きく変わって面白かった。それは誰にとっても本当のチャレンジだった」

 敗れはしたが、ラッピはそれほど落胆していなかった。彼はカウッピネンには脱帽するしかないと笑顔をみせている。

「トゥッカ(・カウッピネン)は本当に素晴らしい走りをした。あのペースでミスのない走りができたことには脱帽するしかない。彼の将来にとって明るい兆しだ」とラッピは称賛した。

 カウッピネンは、フィンランドのラリー・シーンでトップに上り詰めるため、たゆまぬ努力を続けてきたが、Rally2カーでわずか2戦目のイベントで手強いライバルたちを相手に実力を証明した。しかも驚くべきことに、彼はラリー開始時にインフルエンザの症状と戦っていたが、彼のステージタイムにはそれが表れていなかった。 

「素晴らしいラリーだった。金曜日の朝は少しトリッキーだったけれど、なんとか持ち直していいリズムをつかむことができた」とカウッピネンは振り返った。

「最高のイベントだった。そしてこの調子が続くことを願っているよ!」