WRC2017/05/21

ラッピ、WRカーのデビューは試練

(c)Toyota

 WRカーのデビューに挑んでいるトヨタのエサペッカ・ラッピは、いくつかのトラブルはあったものの、堅実なペースで少しずつペースを上げて二日目の終盤には7位まで順位を上げたが、最終ステージに大きな試練が待っていた。

 ラリー・デ・ポルトガルの二日目、ラッピはSS14でエンジンに問題を抱えて再始動に手間取っていたチームメイトのユホ・ハンニネンを初めて抜いて7位に浮上したが、その直後のSS15でコースオフ、ブレーキに問題を抱えて11位まで後退することになった。
 
「金曜日は午後のステージではインタークーラーに穴が開いてしまい、パワーダウンでタイムをかなり失った。しかし、WRカーでのスタート初日は全体的には満足できたが、二日目はミスを連続する失敗の1日になってしまった」とラッピは語った。

「土曜日は最後のステージの、アスファルトの上にルースグラベルが乗ったセクションでミスを冒しクルマのリヤをコース脇の壁にぶつけてしまった。その結果、右のリヤにダメージを受け、ブレーキディスクも失ってしまい、サービスパークまで戻れたのは幸運だった」

「また、今日の午前中の2つ目のステージでは僕のミスで走行中にエンジンが止まり、再スタートするまでに1分程かかってしまった。このように今日はいくつか失敗を冒し、またタイヤ選択に関しても見誤った部分はあった。昨日よりも路面が滑りやすく、そのためブレーキのタイミングが少し早すぎたと感じることが多かったし、まだまだ学ばなければならないことが多いよ」

 チーム代表のトミ・マキネンは、ラッピを責めるつもりはないと語った。

「今日はクルマとタイヤに大きな負担がかる、とてもハードな1日だった。コースは昨日とは大きく違い、より硬い路面の上に砂のようなグラベルが乗るロードコンディションだった。エサペッカは終盤まで非常に良いペースで走っていたが、最後のSSでは小さなミスを冒してしまった。しかし、私は彼を責めるつもりは全くなく、今日起こったことから彼が多くを学んでくれると信じているよ」