ヤリ-マティ・ラトバラは、2018年世界ラリー選手権シーズン半ばでクリス・ミーク解雇という決定に至ったシトロエンのやり方はフェアではなく、彼との契約は守るべきであったと主張した。
ミークはシトロエンとともにタイトル奪取に向けてチャレンジしてきたが、ラリー・デ・ポルトガルでクラッシュした直後に事前になにか通達が行われることなく突然解雇されている。この決定についてチームは、ミークがたびたび引き起こしてきた大きなアクシデントを受けて、安全性を考慮しての判断だったとしている。
しかしラトバラは、WRC競技者の中でもミークを擁護する何人かの一人だった。
「とてもショックだ。こんなことはWRCでもずっとずっと長い間見ることはなかった」とラトバラは語った。
「僕にしてみれば、もし契約があるなら、それを変えるということはない、その1年間はきっちりコミットする」
ミークと同じイギリス出身のエルフィン・エヴァンスは、ステージ上でも外でも彼のアプローチについて、それが失われることにファンたちは寂しくなるだろうと語っている。
「クリスは歯に衣着せぬタイプだった。彼はありのまま、率直にものをいう、それがよかった。彼は人々に好かれていたし、ファンも彼がいないことを残念がるだろう」とエヴァンスは語った。
「僕も彼がサルディニアにいなかったことにかなり違和感があった。彼がシトロエンで初めてフルシーズン参戦を開始したのは、僕が最初にMスポーツでフル参戦を始めた時と一緒だった」
「もちろん彼の方がずっと経験豊富だったのは確かだけど、僕は彼に対しては尊敬のような感覚を持っていた。彼は僕の父親とも競っていた時もあったくらいだからね」
WRC王者のセバスチャン・オジエは、シトロエンの決定はミークとコドライバーのポール・ネーグルに対して「手厳しい」ものだと感じている。
「シーズンの最中にそんなことになるのを目にするのは、いつだって驚くべきことだ」と、オジエは語った。
「僕が判断すべきことではないし、すべての要素を把握しているわけでもない、それでもポールやクリスに対してちょっと手厳しすぎるように思える」
現在タイトルを争うライバルのティエリー・ヌーヴィルもオジエの同情の声に同調しており、彼はミークを「とても速い、献身的なドライバーであると同時に良き友人である」と表している。
「彼には最高の幸運を祈っているよ。彼が再び戻ってくるのかどうかは分からない、でも彼は素晴らしいパイロットだったし素晴らしいキャリアを持っている。ただシトロエンが下した決断であって、僕たちが判断することではない」
ミークがすでに今後の可能性についてチームとの交渉を開始しているという憶測も流れているが、彼は今のところ今回の決定以降はすべての取材の申込に対して口を閉ざしている。