WRC2017/06/24

ラトバラ、ヤリスはポーランドと相性が良いはず

(c)Toyota

 TOYOTA GAZOO Racingのヤリ-マティ・ラトバラは、今シーズン最初の超高速グラベルラリーとなるラリー・ポーランドでもヤリスWRCは相性がいいはずだと語り、マシンの仕上がりに自信をみせている。

 6月29日から7月2日にかけて開催される今シーズン最初の超高速グラベルラリーとなるラリー・ポーランドは、ラリー・フィンランドに迫る高速ステージが最大の特徴となる。ステージは緩やかなハイスピードコーナーが多く、アクセルの全開区間が長い。目の細かい砂状のグラベルに覆われた路面は全体的に軟らかめで平坦。ラリー・フィンランドのグラベルコースと共通点が多いが、道幅は全体的にフィンランドよりも狭く、大きなジャンプも少ない。

 トヨタはラリー・ポーランドを前にポーランドと似たコース条件が得られるエストニアでグラベルテストを実施、ラトバラは、ハイスピードテストでダンパーの改善を進めたことで、クルマの安定性が向上したと語った。

「エストニアでは、ポーランドに向けた、とてもいいプレテストができた。テストでは雨の走行も行ないましたが、ポーランドでは去年も最終日に雨が降り、今年のラリー期間中も暑い日が続いた後には降雨の可能性があるので、とても有効だったと思う。テストでは主にダンパーの改善を進めた結果、特にクルマの安定性の向上に手応えを感じることができた。我々はフィンランドのハイスピードな道でヤリスWRCの開発テストを続けてきたので、速度の高いポーランドの道との相性は良いのではないかと思っている」

 ユホ・ハンニネンは、ヤリスは高速イベントのほうが自信をもって攻められるだろうと語っている。

「前戦ラリー・イタリア・サルディニアでもクルマの進化には満足したが、我々のクルマは、速度の低いラリーよりも、高速のラリーのほうが合っていると思うので、ポーランドに関してはさらなる自信を持っているんだ」とハンニネンは語った。

「速度の高いラリーではセットアップをあまり気にすることなく、運転に集中することができるからね。テストでは、これまでも改良を続けてきたサスペンションにさらに変更を加え、良い反応を得る事ができた。グラベルラリーで問題となる出走順に関しては、サルディニアほどは大きな差が出ないと思うが、それでも金曜日は重要な1日となるだろうね」

 前戦サルディニアで4位でフィニッシュしたエサペッカ・ラッピは、エストニアのテストがポーランドに向けて意味のあるものになったと語っている。

「ポーランド前に行なったテストは、僕にとってとても意味のあるものになった。低速なサルディニアのコースとはまた違う、アクセル全開のハイスピードな道で経験を積むことができたからね。実際のポーランドの道は路面が少し砂状で軟らかいと思うが、それでもテストで走った道との共通点は多いと思う。サルディニアでは良い結果を得ることができたが、ポーランドの道は性質が全く異なるので同じような結果が出せるかどうかわからない。けれど、全力を尽くし、トラブルなくフィニッシュを目指し、できるだけ多くの学びを得たいと思っている」