WRC2025/06/07

リンドホルムがサルディニアWRC2をリード

(c)RedBull Content Pool

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 エミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRS Rally2)が、近年の彼の最高のパフォーマンスの一つといえる走りで、ラリー・イタリア・サルディニアの過酷な初日のレグを終えてWRC2をリードしている。

 コドライバーのリータ・ハマライネンとともにトークスポーツに復帰して今シーズンに挑むリンドホルムは、金曜日に行われた灼熱のグラベルステージ6ステージのうち4ステージで最速タイムを記録し、WRC2選手権をリードするヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)に16.3秒差をつけて首位で1日を終えている。リンドホルムがWRC2でトップに立つのは、2023年のセントラル・ヨーロピアン・ラリー以来となる。

 この日リンドホルムは終始上位をキープ。SS2終了時点で一時ロッセルに首位を譲る場面もあったが、すぐにリードを奪い返し、そこからは他のドライバーが苦戦する中で着実にリードを広げていった。

 Rally2カーの中で最初にステージを走行したロッセルは、路面掃除という厳しい立場にあった。彼は、この経験を「楽しめる状況ではなかった」と語っている。そしてSS5でRally1カーを横転させたジョルダン・セルデリディスが、コースに復帰した際に巻き上げたダストによる視界不良で大きく遅れたが、スチュワードは彼のタイムを47秒を救済しており、リンドホルムから16.3秒差で初日を終えている。

 20回目のラリー・イタリア・サルディニア出場となるチェコのベテラン、マルティン・プロコップ(シュコダ・ファビアRS Rally2)は総合3位につけ、WRC2チャレンジャー・カテゴリーをリードしている。トップカテゴリーでの経験もある彼は・ロッセルから20.8秒差、4位のラウリ・ヨーナ(シュコダ・ファビアRS Rally2)とはわずか1.7秒差となっている。

 5位には、午後のループでブレーキトラブルと格闘していたカイエタン・カイエタノヴィッチ(トヨタGRヤリスRally2)が入っている。エストニアのロバート・ヴィルヴェス(シュコダ・ファビアRS Rally2)が6位、トルコのウーグル・ソイル(シュコダ・ファビアRS Rally2)がWRCマスターズカップのトップに立っている。

 一方、サルディニアの過酷なステージは多くの注目ドライバーにも影響を与えている。スペインのアレハンドロ・カチョン(トヨタGRヤリスRally2)、ミッコ・ヘイッキラ(シュコダ・ファビアRS Rally2)、フィンランドの新星ローペ・コルホネン(トヨタGRヤリスRally2)はコースオフによりリタイアを余儀なくされている。

 また、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム2期生の小暮ひかる(トヨタGRヤリスRally2)と山本雄紀(トヨタGRヤリスRally2)はWRC2へのノミネートは行ってないものの経験を積むためにサルディニアに出場、小暮はSS2の8.3km地点でリタイアとなったが、山本はクラス16位につけている。