ERC2018/03/23

ルクヤヌク、ERC開幕戦アソーレスをリード

(c)ERC

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 2018年ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)開幕戦ラリー・アソーレスは22日に初日の3ステージが行われ、ロシアのアレクセイ・ルクヤヌク(フォード・フィエスタR5)がトップに立っている。

 ポルトガル領アソーレス諸島のサン・ミゲル島を舞台に行われるラリー・アソーレスは、ポンタ・デル・ガーダでのスタートセレモニーに続いて現地時間14時49分からラゴア・ステージで3日間にわたる戦いがスタートした。このステージでトップタイムを奪ったのは2015年のERC2王者のダビット・ボトカ(シュコダ・ファビアR5)。ルクヤヌクを0.1秒上回って初めてERCの総合トップに立つことになった。

 しかし、ボトカはエンジンのオーバーヒートのためSS2でスローダウン、36秒を失い13位へと後退、ルクヤヌクがラリーをリードすることになった。しかも、ルクヤヌクはこのステージでコースオフしながらも快心のベストタイムだ。「小さなジャンプを昨年はブレーキなしで次のコーナーに入ったが、たぶんグリップが違っていると思うが、野原にコースオフしてしまったよ。おそらく10秒は失った」

 ルクヤヌクは3.95kmの短いSS3でも0.9秒差の2番手タイムでまとめ、予選でトップタイムを奪っている地元サン・ミゲル島出身のリカルド・モウラ(シュコダ・ファビアR5)に2.7秒差をつけてこの日を首位で終えることになった。

 3.8秒差の3位スロバキアのマルティン・コチ(シュコダ・ファビアR5)がERCジュニアU28選手権をリード、過去3度アソーレスでの優勝経験をほこるブルーノ・マガラエス(シュコダ・ファビアR5)が初日の総合4位、一時は引退宣言しながらも、母国ラウンドでふたたびステアリングを握ることを決めたベルナルド・ソウサ(シトロエンDS3 R5)が総合5位で続いている。

 SS1のスタートでエンジンストールを喫したERCジュニアU27選手権王者のクリス・イングラム(シュコダ・ファビアR5)は、SS2でほとんどコースオフしてリヤバンパーを失いながらも4番手タイムを奪うなど健闘、初の4WDマシンでのラリーを初日6位で終えている。

 また、予選2番手と光る走りをみせたフレドリック・アーリン(シュコダ・ファビアR5)は油圧の警告灯が点灯する問題のなかで初日は7位にとどまっている。

 ERCジュニアU28選手権の王者であるドイツのマリヤン・グリーベルは、今季はプジョー・ドイッチュランドのプジョー208 T16でシーズンに参戦、開幕戦初日は8位となっている。

 コースオープナーを務めたドイツ・チャンピオンのファビアン・クライム(シュコダ・ファビアR5)は路面掃除に苦しみながらも初のアソーレスで10位につけている。

 ピエール-ルイ・ルベー(ヒュンダイi20 R5)は予選でリヤウインドウが割れるトラブルに見舞われる波乱のスタートとなり、SS2でテクニカルトラブルのためマシンを止めている。また、ヘルマン・ノイバウアー(フォード・フィエスタR5)もSS2でクラッシュのためラリーを終えている。

 また、ERCジュニアU27選手権では、ADACオペル・ラリー・ジュニアチームのマーティンシュ・セスクス(オペル・アダムR2)がトップとなっている。