WRC2016/08/22

ルフェーブル、「安全なクルマに助けられた」

(c)Citroen

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 ステファン・ルフェーブルとコドライバーのギャバン・モローは、ケガを克服してかならず世界ラリー選手権の舞台に帰ってくることを約束した。

 ラリー・ドイッチュランドの二日目に大クラッシュによって病院に搬送された二人が、アクシデントの状況とこれからの将来についてルフェーブル公式サイトにおいて語った。

―事故はどのように起こったのですか?

ルフェーブル:「すべてのことを鮮明に思い出すことができるよ。イン側にカットできる右コーナーだというペースノートの指示だった。ライバルたちが残していたラインを考え、僕はほんの少し早くターンインした。しかし、クルマは外側にむけてスライドを始め、僕らは、いくつかの低いヒンケルシュタイン(戦車の脱輪を防ぐために路肩に埋め込まれたコンクリート)に接触してしまった。最後のコンクリートがクルマの向きを変え、僕らは立ち木にむけて吹っ飛ばされたんだ。それがもっとも大きなダメージをもたらすことになったんだ」

モロー:「僕らのすぐ後方でエリック(・カミリー)とバンジャマン(・ベイヤ)がステージをスタートしていたので、現場に二人が最初に到着したんだ。僕らは友人同士だ。彼らはそれを見たときに何が起こったのか理解して、僕らを大慌てで助けてくれた。そのあと医療チームが到着して、どうにか僕をクルマの外に出してくれたんだ。そして僕らはヘリコプターで病院に搬送されたんだ」

―あなたはどんなことを考えてそのステージに向かったのですか?

ルフェーブル:「初日のブドウ畑のステージで僕のドライビングは少し保守的だった。しかし、僕らは二日目のバウムホルダーの軍事演習地にむけて正しいセットアップをみつけていた。なにより、ミシュランのハードコンパウンドという正しいタイヤチョイスができたのは僕だけだった。SS9アリーナ・パンツァープラッテでステージウィンを獲得したあとなので、僕らはいいタイムを出してオット・タナクと5位を争うためにプッシュしていたんだ」

―病院で一夜を過ごしてどんな気分ですか?

モロー:「クルマの状態を見ればわかるように、僕はかなり幸運だったと感じている。ロールケージやさまざまな安全のための装備がうまく働いてくれた。規定で装備が義務づけられているものではないが、より強化されたセクションも僕らの安全を高めてくれた。医療スタッフ、友人や家族たちから多くのサポートを得ていたことを感じたよ。骨折が治癒するのに少し時間がかかるだろうが、できるだけ早く回復できるよう努めることを決意したよ!」

ルフェーブル:「ギャバンが言ったように、僕らはクルマによく守られたと思う。ラリーでは外の状況をコントロールすることはできない。そしてこのような状況ではオフしたらかなり重いペナルティを払わなければならない。元気になって戻るためには少し時間が必要となる。僕をイラッとさせるたった一つのことは、ツール・ド・コルスに出場できないかもしれないという事実だよ・・・」

―そうなったら残念だね。

ルフェーブル:「さしあたって、受け取ったすべてのメッセージをただ読んで、返事をしている。WRCの仲間やサポーターたちからの応援のメッセージは胸にじんと来るよ。医師たちは、回復の状態がうまくいけば週明けには家に帰ることができると言っている。でも、僕はいつクルマに戻ることができるのかということばかりを考えているよ。それができるだけ早いことを願っている」

モロー:「僕も同じだよ。大きなラリー・ファミリー全体からのサポートが得られてよかったよ。昨日、足の骨折を減らすために手術を受けて、すべてが成功した。医師たちによれば、来週半ばには帰国できるようになるようだ。できるだけ早く、ラリーに戻って戦うつもりだよ」