WRC2025/04/26

ロッセル兄がカナリアスWRC2をリード

(c)RedBull Content Pool

(c) TGR Spain

 ラリー・イスラス・カナリアスのWRC2は、ヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)が全てのステージで最速タイムを記録し、これ以上ない完璧なスタートを切っている。彼は金曜日を終えて地元のアレハンドロ・カチョン(トヨタGRヤリスRally2)に18.7秒のリードを築いている。

 開幕戦モンテカルロに優勝してWRC2選手権ランキングで2位につけてこのイベントに臨むヨアン・ロッセルは、オリヴァー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRS Rally2)が今回のイベントをポイント獲得対象外としていることもあり、このまま圧倒的な走りで選手権トップに立つ絶好の機会を迎えている。

 シトロエンレーシングのサポートを受け、PHスポールがプリペアを行うC3 Rally2を駆るロッセルに最も迫っていたのは、昨年、トヨタでスペイン・スーパー選手権のタイトルに輝き、今季はついにWRC2へのフルシーズン参戦を開始したカチョンだった。

「間違いなく僕たちにとってはとても良い一日だった」とロッセル。「チームのためにも本当に良かった。彼らはこのラリーに向けて、タイヤを理解し、クルマを、そして僕のドライビングに合わせて素晴らしい準備をしてくれた。こんな一日を過ごせるのは、本当に夢のようだ。でも僕たちはこうして世界ラリー選手権を戦っている、だから毎日リセットをしていくことが必要なんだ」

 ニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRS Rally2)は序盤、2位を走る場面もあったが、その後カチョンに抜かれて最終的には彼から20.2秒遅れでこの日を終えている。

 ヨアンの弟、レオ・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)はモンテカルロで3位表彰台を獲得し、カナリアスでも表彰台争いに加わっていたが、午後にドラブルを抱えて順位を落としている。スロットルが戻らなくなる不具合や、右コーナーでワイドになる場面もあり、エミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRS Rally2)の1.3秒後方の5位に後退している。トークスポーツがプリペアするシュコダで久々の実戦復帰したリンドホルムは、チームメイトのグリアジンにも3.1秒差に迫っている。

 6位には、2022年FIAヨーロッパ・ラリー選手権王者のエフレン・ヤレーナ(シトロエンC3 Rally2)がつけている。一方、ヤレーナのチームが用意したトヨタGRヤリスRally2で参戦したマティユー・フランセスキは、SS2でコースアウトしてリタイアしている。また、ジュニアWRC王者のロメット・ユルゲンソン(フォード・フィエスタRally2)もSS1でアームコバリアーにヒットしてリタイアに終わっている。

 また、トヨタGAZOOレーシングWRT NGから出場する山本雄紀(トヨタGRヤリスRally2)と小暮ひかる(トヨタGRヤリスRally2)はそれぞれ9位と11位につけている。福永修(シュコダ・ファビアRS Rally2)は初日は21位、WRCマスターズカップの4位となっている。