WORLDWIDE2017/12/10

ロヴァンペラ、ソルベルグとの対決を制す

(c)Bettga Memorial

(c)Pirelli

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 ベッテガ・メモリアルが9日に開幕、初日に行われたトロフェオ・プッチグロッシ・ナイトスプリントはカッレ・ロヴァンペラとオリヴァー・ソルベルグという10代の若手ドライバーがファイナルで激突、ロヴァンペラが優勝を飾ることになった。

 1985年のツール・ド・コルスのアクシデントで亡くなったイタリア人ドライバー、アッティリオ・ベッテガを偲んで行われるベッテガ・メモリアルは今年、30回目のメモリアルイベントとして開催され、17歳という史上初でのWRC2ウィナーとなったロヴァンペラ、そしてペター・ソルベルグの息子である16歳のオリヴァーほか、ポーランドとフィンランドの2戦において表彰台争いを演じた23歳のテーム・スニネンがともにピレリ・カラーにラッピングされたフォード・フィエスタRS WRCで出場、地元イタリアからツアー・ヨーロッパ・ラリーシリーズ(TER)の王者となったジャンドメニコ・バッソがヒュンダイi20WRCで出場、新旧の対決に注目が集まることになった。

 初日のトロフェオ・プッチグロッシは、レッド・グループとグリーン・グループの2組に4人ずつに分かれ、総当たりによって各グループからセミファイナルに進出するグループステージが行われ、最後のナイトスプリントでトロフェオ・プッチグロッシの勝者が決まることになる。

 グリーン・グループでは、シェイクダウンでトップタイムを奪ったロヴァンペラが最初のヒートから圧巻の走りで、ロバート・クビサの応援を受ける地元のトビア・キャヴァリーニ、17歳のボリビアチャンピオンであるマルキート・ブラチア、さらにはバッソを2-0で下すなどフルマークで予選トップ、バッソが予選2位で勝ち上がることになった。

 いっぽう、レッド・グループは、これがWRカーデビュー戦となるにもかかわらず、オリヴァー・ソルベルグがセンセーショナルな速さを見せることになった。FIAガーラの表彰式から駆けつけたペター・ソルベルグとパニラ・ソルベルグの応援を背にうけたオリヴァーは、スニネンとの最初の対決を0.28秒差で制し、さらに2回目の対決ではスニネンのオフを誘って2度とも勝利してレッド・グループのトップでセミファイナルへと進出することになった。モトクロスチャンピオンのトニー・カイロニを下したスニネンがレッド・グループ2番手でセミファイナルへ駒を進めることになった。

 セミファイナル1はロヴァンペラとスニネンの対決となったが、最初のレースでは0.1秒差という僅差でロヴァンペラが勝利、2回目のレースではスニネンがコースオフしてロヴァンペラがファイナルに進出、セミファイナル2でバッソに2勝したオリヴァー・ソルベルグとナイトスプリントのファイアルで対決することになった。

 4度のレースで争われるファイナル、ロヴァンペラが1レース目では1.16秒差で勝利、2レース目でも1.72秒という僅差でオリヴァーを2度下すことになる。だが、ロヴァンペラは3レース目で荒れた路面で姿勢を乱してパンク、初めて勝利を失い、会場は波乱の予感に騒然となる。それでも、2勝1敗で迎えた最終テースでロヴァンペラは落ち着いた走りをみせて、わずか1.03秒差ながらファイナルでの3勝目を飾り、今年のトロフェオ・プッチグロッシのウィナーとなっている。オリヴァーは勝利こそならなかったがWRカーデビューで驚異的な2位でフィニッシュ、バッソを下したスニネンが3位の表彰台に立っている。

「トロフェオ・プッチグロッシの勝者になった。ファイナルでの1回のパンク以外は素晴らしい1日となったので楽しめたよ」とロヴァンペラは語っている。

「それにしても脱帽なのはオリヴァー・ソルベルグだ。彼はファイナルで2位となったが、たしかに速かった! ベッテガ・メモリアルは明日も続くがきっとさらに接戦になるだろう!」