トヨタGAZOOレーシングWRTのカッレ・ロヴァンペラは、イープル・ラリー・ベルギーの激しいクラッシュのあとパワーステージで全力で攻めるのは簡単なことではなかったと語った。
選手権リーダーのロヴァンペラは、イープル・ラリー・ベルギーの初日、トリッキーな高速コーナーでヒヤリとさせるようなクラッシュでリタイアとなった。彼がクラッシュを喫したのは昨年10月のラリー・フィンランド以来となり、もちろんミスはこれが今季初のことだった。
ロヴァンペラの大きく損傷したGRヤリスRally1は、チームが4時間かけて修理を完了し、幸いにも彼は土曜日にリスタートを切ることができたが、ポイント圏内でのフィニッシュが絶望的だったため、パワーステージでの挽回が絶対に必要だった。
ロヴァンペラはパワーステージで勝利することがこの週末で一番重要だったとふり返った。
「もちろんパワーステージでの勝利が一番重要だった」とロヴァンペラは語った。
「パワーステージまでペースをセーブしていたのでかなり高速に感じたし、クラッシュ後にペースを上げることは簡単ではなかった。最大ポイントを獲得できて良かったし、なにより選手権のギャップはあまり縮まっていないことは良かった」
ロヴァンペラのドライバーズ選手権におけるリードは94ポイントから72ポイントへと少なくなったが、ここで5ポイント獲得できなかったらもっとギャップは大きくなった可能性がある。
ロヴァンペラは、あれだけのアクシデントのあといつも通りにいいフィーリングをつかむことが大事だったと認め、すでにクラッシュの影響は残ってないと実感している。
「(土曜日の朝は)すぐにいつも通りに感じて少しプッシュしたいと感じたんだ。あるいはまたはプッシュしなくても良いフィーリングを保つためにいつものようにドライブしたいと思った。そうすることで、集中を続けて楽しむことが容易になる」
「メカニックたちは素晴らしい仕事をしてくれて、僕らは土曜日の朝から
違和感を感じることもなくマシンに戻ることができた。メカニックに感謝するためにも全力を尽くすことが重要だった」
WRCは来月、ギリシャで開催されるアクロポリス・ラリーに向かう。ギリシャはロヴァンペラにとって2度目のWRC優勝を挙げた舞台だ。ロヴァンペラは引き続きギリシャでも初タイトル獲得のチャンスをもち、72ポイントのリードを91ポイントへと広げることができればタイトルが確定する。