2025年世界ラリー選手権(WRC)最終戦のラリー・サウジアラビアのシェイクダウンでカッレ・ロヴァンペラ(トヨタGRヤリスRally1)が3分1秒のトップタイムをマーク、逆転のタイトルの可能性を残す彼にとって幸先のいいスタートとなった。また、0.5秒差の2番手タイムには勝田貴元(トヨタGRヤリスRally1)が続いている。
日曜日から火曜日まで3日間にわたるレッキを終えたドライバーたちは、WRC初開催のサウジアラビアが砂漠と石だらけの想像以上に厳しいコンディションが待ち受けると報告しており、最後にゴールするまで誰が勝者になるのかわからない週末になりそうだ。
水曜日の昼から行われたシェイクダウンで最初の走行から速さをみせたのはロヴァンペラだ。このサウジアラビアを最後にWRCからの引退を表明している彼は選手権では24ポイントのビハインドとなっており、キャリア3度目の世界タイトルは苦しい状況だ。
逆転で有終の美を飾るためには、自身も完璧なパフォーマンスを発揮し、タイトルライバル2人に不運が降りかかる必要があるが、ロヴァンペラも自身の速さだけではタイトルに届かないことは理解しており、まずは最高のパフォーマンスを発揮することが重要になる。彼は、2回目の走行では自身のタイムをさらに3.6秒縮め、シェイクダウンをトップタイムで終えることになった。
「マシン、ドライバー、そしてタイヤにとって厳しい週末になるだろう。僕たちにとっても感情的な週末になるだろうが、楽しみながら、できる限り最高の結果を出せるよう努力したい」とロヴァンペラは語った。
GRヤリスRally1は酷暑が予想されるサウジアラビアではシルバーのリバリーをまとっているが、ロヴァンペラのマシンのみルーフにはチームのスタッフたちの名前が記され、思い出のシーンがプリントされている。
「チャンピオンシップは僕らには厳しいが、まだチャンスはある。僕らにできるのは、良い仕事をして良い結果を出すことに集中することだけだ。ラリーは何が起きるかわからない。僕らは勝利を目指し、最後のラリーを良い形で締めくくるために全力を尽くすつもりだ」
勝田は2回目の走行でロヴァンペラから0.5秒遅れの2番手タイムを叩き出し、この未知なるステージでの仕上がりの良さをうかがわせるパフォーマンスをみせることになった。勝田は予想以上に滑りやすい路面だとこのステージの印象を語っている。「路面は本当に滑りやすく、もっとグリップが良いと期待していました。ドライバーとコドライバーにとって、決して楽なラリーではないでしょう。長い週末になりそうですが、良いパフォーマンスを発揮したいと思っています」
シェイクダウンの最初の走行では、チャンピオンシップをリードするエルフィン・エヴァンス(トヨタGRヤリスRally1)は砂のグラベルロードでスタートポジションに苦しんだことがはっきりとなった。彼はロヴァンペラから3.7秒も遅れた9番手タイムに沈んでしまった。エヴァンスと選手権で一騎打ちとなっているセバスチャン・オジエもトップから1.8秒(トヨタGRヤリスRally1)も遅れた6番手タイムとはいえ、彼はエヴァンスに1.9秒も上回る速さを見せている。
エヴァンスは3回の走行を行い、最終的には勝田から0.5秒遅れの3番手タイムでシェイクダウンを締めくくったが、木曜日を先頭車両で臨まなければならない彼は厳しいスタートを予感したようだった。「厳しい戦いになるだろう。でも、とにかくできることをやるだけだ」とエヴァンスは語った。
4番手タイムはアドリアン・フールモー(ヒョンデi20 N Rally1)、5番手にはオイット・タナク(ヒョンデi20 N Rally1)が続いている。彼もまたこの一戦でしばらくWRCにお別れをすることになっている。6番手には前戦ラリー・ジャパンで初表彰台を達成したサミ・パヤリ(トヨタGRヤリスRally1)とマルティンシュ・セスクス(フォード・プーマRally1)が同タイムで続き、ティエリー・ヌーヴィル(ヒョンデi20 N Rally1)を抑える速さをみせていた。