WRC2020/04/03

ローブ、トランポリン勝負は娘にかなわない

(c)Hyundai

(c)Sebastien Loeb

 セバスチャン・ローブは、世界ラリー選手権が中断している今、スイスの自宅で家族と静かな生活を送っていることをヒュンダイ・モータースポーツのウェブ企画「Home Shakedown」を通じて報告している。

 ヒュンダイ、新型コロナウィルス(COVID-19)の現況の中、「Stay Home, Think Motorsport(家にいよう、モータースポーツを考えよう)」と銘打ったキャンペーンを展開しており、毎週、定期的にオンラインのコンテンツを提供していくことを発表している。

 ヒュンダイが木曜日に紹介するのは、WRCの現場を離れたドライバーやコドライバーがどのように時間を過ごしているかといったことを伝える「Home Shakedown」。その第一弾は、WRC通算79勝を誇るローブの登場だ。体操選手のキャリアをもつ彼は、優勝を決めたポディウムでトンボ返りをみせたことがあるが、いまはトランポリンでは娘が先生を超えたと彼は語っている。

―セブ、まず、最も重要なことですが、皆元気ですか?

「僕たちはみんな元気だ。僕はスイスの家にいて、この困難な時期に他の皆と同じようにできる限り家にいるようにしている。森の近くの庭のある家の中に住んでいるので、僕はかなり幸運なほうだと思う」

―活動を続けるために何をしていますか?

「時々、朝に少しサイクリングをしている。庭用のトランポリンを買ったので、組み立てには一日かかって大変だったが、楽しんでいるよ。スイスではフランスほど制限はないが、僕たちは移動を最小限に抑えている。レストラン、バー、ショップはすべて閉鎖されているので、自分たちで楽しみを見つけなければならない」

―普段は非常にアクティブですが、行動制限にはどう対処しますか?

「それに慣れる以外に選択肢はない。僕たちはこの状況を受け入れ、ルールを尊重し、このウイルスの蔓延を減らすために自分たちの役割を果たす必要がある。もちろんそれは簡単なことではないが、僕たちは映画を見たり、プレイステーションでステージを走ったりすることに慣れていかなくてはならない。僕はモノポリーのようなゲームをして、家族と時間を過ごしながら、状況が良くなるのを待っているよ」

―あなたはラリーと同じくらい、モノポリーでも強いですか?

「そうだね。前回は勝ったよ」

―過去のラリーにもう一度戻れるとしたら、どれを選びますか?

「(2008年の)フィンランドでの最初の勝利かもしれない。信じられないほどの興奮だった。実はもう少し考えてみると、フランスのアルザスでの(2010年の)勝利も、もう一度戻りたい瞬間だ。ラリーに勝ったとき、僕は同時にマニュファクチャラーとドライバーズタイトルを獲得した。僕の家族や友人もみんな見に来てくれていた。今はこのような瞬間なので尚更、僕はこれらの人々に会って、彼らと何かを祝うことが恋しい」

―この状況が終わったときに、特に楽しみにしていることはありますか?

「僕はモンテカルロ以来、ヒュンダイi20クーペWRCをドライブしていないので、ラリーでもテストでも、再びハンドルを握るのが楽しみで待ちきれない。チームとして一緒に取り組むことを皆が恋しく思うことは当然だが、現在最も重要なことは安全を保つことだ」

―世界中のファンにメッセージはありますか?

「僕たちはファンのみんなと同じくらいラリーが恋しい。できる限り早く再び始めることができるようにしたいと思っているが、これは、すべての人がルールを守り、家にいて安全を確保するかどうかにかかっている。このウイルスと戦うために我々全員が同じ方向に協力していれば、より早く戻ることができるだろう」

―それまでファンは、セバスチャン・ローブのトランポリン教室のチャレンジをオンラインで楽しむことができますか?

「それなら、僕は娘に頼まなければならないだろう。トランポリンに関しては、彼女は僕よりも上手だからね!」

 ローブと娘さんのトランポリン勝負は、彼のFacebook で公開されている。