WORLDWIDE2023/04/02

ローブが初挑戦のラリー・アソーレスで優勝

(c)Azores Rally

(c)Azores Rally

 セバスチャン・ローブ(シュコダ・ファビアRS Rally2)は、アンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRS Rally2)の猛攻をしのぎ、19.2秒差をつけてラリー・アソーレスで初優勝した。

 ラリー・アソーレスは今季、ヨーロッパ・ラリー選手権のカレンダーから外れたものの、スーパースターたちによる素晴らしい戦いが最終日まで続き、ファンを魅了することになった。

 ローブは、サン・ミゲル島を舞台にしたラリー・アソーレスに初参戦であり、しかもシュコダでの初のラリーだったにもかかわらず、雨と霧という難しいコンディションとなった初日、いきなり最初のステージからラリーをリード、5ステージのうち4ステージでトップタイムを奪い、ミケルセンに15.1秒差をつけて最終日を迎えていた。

 しかし、9度のワールドチャンピオンは最終日を一番手のポジションからスタート、後続のための路面の掃除をすることになったため、ラリー・アソーレスで過去2度優勝しているミケルセンが激しくプッシュする展開となった。

 ミケルセンはオープニングSSのトロンケイラからベストタイムでスタート、朝のループの4ステージすべてでトップタイムを奪ってローブに攻め寄るかにも見えたが、わずか3.5秒を縮めることしかできず、11.6秒差をつけられたまま最後のループを迎えることになった。

 ミケルセンは午後のループで激しく攻め、SS10でローブのリードを3.2秒縮め、2つのステージを残して8.4秒差まで追い上げたが、SS11グラミンハイスでマシンをスライドさせて右リアを土手をぶつけてダメージを負い、最終ステージを残してローブの差は18.2秒へと広がり、優勝のチャンスを完全に失ってしまう。

 ローブはプレッシャーのかかる最終日を逃げ切り、ラリー人生106回目の勝利を新しいパートナーであるローレン・ゴディとともに飾ることになった。

 激しい3位争いは最終ステージまで大きくもつれることになった。エリック・ツァイス(シュコダ・ファビアRS Rally2)は、SS11グラミンハイスでこの週末初のベストタイムを奪い、スペインのニル・ソランス(シュコダ・ファビアRally2エボ)に1秒差まで迫ったが、最終ステージのミスで6位まで順位を落とし、ソランスが3位を獲得した。

 初日3位につけていたオーレ・クリスチャン・ヴェイビー(シュコダ・ファビアRS Rally2)は2度のスピンで4位に終わっている。