Raid2018/01/11

ローブ無念のリタイア、エレナが尾てい骨を骨折

(c)Dakar

(c)Peugeot

 プジョーのセバスチャン・ローブは、ダカール・ラリーのステージ5で蟻地獄のようなクレーターに転落、ダニエル・エレナが尾てい骨を骨折したためにラリーから撤退することを決めた。

 ダカール・ラリーの5日目はサン・フアン・デ・マルコーナとアレキパの266kmで行われたが、巨大な砂丘のうねりのなかでスタックするドライバーが続出、前日にダカールでの10回目のステージ勝利を獲得して総合2位に浮上したローブもスタートしてわずか5km地点でスタックすることになった。

 ローブはなんとか25分後にふたたびコースに戻ったものの、その直後に今度は砂丘の真ん中にぽっかり空いた大きな穴に転落、3時間近くたってやっとチームのアシスタントトラックに助けられたが、エレナが尾てい骨の痛みを訴えており、二人はアレキパのサービスに直接戻ることになり、そこでラリーからの撤退を決めることになった。

 ローブはプジョー最後の参戦となる2018年がダカールに優勝する最後のチャンスだと語っていたが、夢ははかなく消えることになった。

「ストップしたあとダニエルが激しい痛みを訴えていた。僕らがラリーを続行できるとは思わない」とローブはメディカルチェックの前に語った。

 いっぽう、エレナは苦痛に顔を歪めながら、走り続けることは不可能だと語った。

「僕はタフな男だが、それが手や足ならどうにかなるが、尾てい骨では不可能だ。なぜあのような場所でそうなるのか・・・」

 ステージ5のトップタイムはステファン・ペテランセルが獲得して首位をキープ、チームメイトのカルロス・サインツも一度はスタックを経験して大きく遅れたものの、わずか18分あまりのロスにとどめて31分16秒遅れの総合2位に浮上、プジョー勢が1-2を堅持している。

 トヨタGAZOOレーシングSAのベルンハルト・テン・ブリンケが1時間15分差の3位に浮上、ナッサー・アル-アッティーヤが8分あまりの差で4位で続き、2009年のダカール勝者である、チームメイトのジニール・ドゥ・ヴィリエも5位へと順位を上げて、トヨタが3-4-5位を占めることになった。

 2018年ダカールは、ペルーの悪夢の砂丘ステージを終えて、明日はアレキパから国境を越えてボリビアのラパスへと至る。いよいよ舞台はボリビアの高地のステージへと突入する。