ラリー・デ・ポルトガルの金曜日の朝は、前戦で完璧な勝利を飾ったトヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームのオット・タナクのまさかのリタイアで始まることになった。金曜日のオープニングステージのSS2ビアナ・ド・カシュテロをスタートして6.7km地点でタナクは、岩に乗り上げたあと油温上昇のためマシンをストップさせることになった。
タナクはセクター1で一番手スタートのセバスチャン・オジエを2.7秒上回るハイペースで順調にスタートを切ったかに見えた。だが、タナクは、高速の左コーナーでイン側にかき出されていた20センチ近くある2つの石に乗り上げ、その瞬間、オンボード映像がかなり乱れていたことからマシンにも大きな衝撃があったことが推測されている。
チームのスポーティング・ディレクターを務めるカイ・リンドストロームは、クーリングシステムにダメージがあったと語っている。
「いまのところマシンが止まったという情報だけで正確なところはまだわかっていないが、いい速さがあっただけに、彼にとってもチームにとっても残念な報せだ。石によってクーリングシステムにダメージがあったようだが、いまのところわかっていることはそれだけだ」
チームによれば、サービスにクルマが戻ったあとさらに詳しく調べなければならないとしており、いまのところ明日以降、ラリー2で復帰できるかどうかわかっていない。