WRC2017/02/12

勝田、コリンズ・クレスト賞に2m届かず

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 ラリー・スウェーデンのWRC2カテゴリーに挑んでいるTOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラムの新井大輝と勝田貴元は、二日目もこのハイスピードステージにひるむことなく果敢な走りを披露し、新井が7位、勝田はポジションを一つ上げて8位で続いている。

 トミ・マキネン・レーシングのフォード・フィエスタR5を駆る新井は前日、パンクした状態で走行をした結果、フロントデフに想像以上の負荷がかかっていたことから、土曜日にハンドリングの問題を抱えてしまった。彼はスピンをするなど思ったほどペースが上がらずに、7位のポジションをキープすることになった。

 いっぽう、勝田はライバルたちがトラブルに見舞われるなか、安定したペースを築いて順位を1つ上げて8位でフィニッシュ、2回目のヴァルゴーセンのステージに設けられているコリンズ・クレストでは42メートルという大きな跳躍をみせ、今年の最長飛距離トップを奪ったマッズ・オストベルグに2メートル届かなかったものの、2番手の記録となった。

 WRC2カテゴリーのトップグループは北欧勢ががっちりとキープしており、シュコダ・モータースポーツのポントゥス・ティデマンド(シュコダ・ファビアR5)がさらにアドバンテージを築き、首位でホームイベントでの2日目を終えている。

 ティデマンドはハグフォース周辺の雪と氷に覆われた、午前中の3つのステージすべてを制し、午後にもさらに2つのステージウィンを記録しており、前日からの45.1秒のリードを1分16.2秒まで伸ばして独走、今季初勝利まで日曜日の3つのステージを残すのみとなっている。

 ティデマンドがリードを築くいっぽうで、その後方では接近したバトルが展開されていた。金曜日を終えて2位につけていたテーム・スニネン(フォード・フィエスタR5)が最初のステージでフロントガラスが曇る状態になり20秒を失うことになった。これでオーレ・クリスチャン・ヴェイビー(シュコダ・ファビアR5 )にポジションを譲ることになったが、トラブルが解消したあとスニネンはすぐに速さを取り戻してSS11で逆転に成功する。それでもヴェイビーもSS13のトップタイムで猛追しており、土曜日を終えて二人の差はわずか5.3秒差となっている。

 Mスポーツのエリック・カミリー(フォード・フィエスタR5)が4位をキープし、ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタR5)は、タイムコントロールに遅れて30秒のペナルティを受けて一時、エミル・ベルグヴィスト(シトロエンDS3 R5)にポジションを譲ったものの、最終の1つ前のステージで取り返し、その差は3.6秒となっている。

 エイヴィンド・ブリニルドセン(フォード・フィエスタR5)は朝のループでまたもパンク、スタッドを失ったタイヤでスロー走行を強いられた結果、9位と遅れてる。また、アレクセイ・ルクヤヌク(フォード・フィエスタR5)にとっては苦難続きのイベントとなり、最終1つ前のステージで2日連続となるリタイアを喫している。