WRC2018/02/18

勝田、ティデマンドに13秒差を付け首位で最終日へ

(c)Toyota

 ラリー・スウェーデンのWRC2選手権カテゴリーは、トヨタGAZOOレーシング・チャレンジプログラムで欧州遠征中の勝田貴元(フォード・フィエスタR5)がDAY2も難しいスノーステージで快走、シュコダ・モータースポーツのポントゥス・ティデマンド(シュコダ・ファビアR5)を抑え続け13.6秒差をリードして明日の最終日にWRC2初優勝をかけて挑む。

 チャンピオンのティデマンドに対して4秒差をリードして金曜日をフィニッシュした勝田だが、土曜日のオープニングSSで7.1秒を失い、ティデマンドとともにチームメイトのオーレ・クリスチャン・ヴェイビー(シュコダ・ファビアR5)にも抜かれて3位に後退することになる。

 だが、WRC2のリーダーとしてWRカー勢の直後でR5マシンとは異なるラインを走るというハンデにもかかわらず、勝田は続くSS10のベストタイムで反撃を開始、一挙にシュコダ・ワークスの2台を抜いて首位を奪い返すことになる。

 勝田はSS11ヴァルゴーセンでも連続してベストタイムを奪い、ティデマンドに対して8秒差をつけて首位をキープ。午後のループでもピレリタイヤのパフォーマンスにも支えられた彼は、3つのベストタイムを奪って、誰よりも地元を知るチャンピオンに付け入る隙を与えず、12.2秒差をつけて土曜日も首位をキープした。

 トップで土曜日のゴールを迎えた勝田は安堵から笑みをみせたが、ラリーはまだ終わってないと自ら気を引きしめていた。

「リードしているが、明日のステージも長いからね。ラリーはまだ終わってないが、今日は素晴らしい一日になったので、これを明日も続ける必要がある。明日も2ステージが残っている。集中してプッシュしつづけるよ」

 ヴェイビーは終盤にブレーキディスクに問題を抱え、ティデマンドの11.2秒後方の3位となっている。

 ポントゥス・ティデマンド・レーシング(PTR)のシュコダ・ファビアR5で参戦しているルーキーにマティアス・アーディエルソンがベテランのヤンネ・トゥオヒノ(シュコダ・ファビアR5)を抑えて4位に浮上、ヒュンダイ・ドライバー開発プログラム(HMDP)のヤリ・フットゥネン(ヒュンダイi20 R5)はスノーバンクでスタックしたため4位から6位へと後退している。

 また、勝田とともにトミ・マキネン・レーシングから出場する新井大輝(フォード・フィエスタR5)は朝からトップ3のタイムを連発、SS12では初のベストタイムを奪って4位まで順位を戻してみせる。だが、彼はSS13ハグフォースでスノーバンクでスタック、ふたたびコースに戻ったが、ゴール目前でマシンストップ、エンジン始動が遅れて6分遅れでどうにかゴールしている。

「フィニッシュまであと2kmのところで、エンジンが止まったんだ。バンピーなセクションを走行していたときに突然ね。エンジンが再び動き出すまで、5分ほど待たなければならなかったよ」と新井は語っている。彼はこの問題で首位から7分あまり遅れた7位へと順位を落としている。