WRC2019/05/12

勝田がWRC2首位を奪還、2勝目を目指して最終日へ

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 ラリー・チリのWRC2カテゴリーでは、DAY2を終えてトヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジプログラムの勝田貴元(フォード・フィエスタR5)が、地元のアルベルト・ヘラー(フォード・フィエスタR5)を最終ステージで捕らえて首位を奪っている。

 前日、タイヤ選択の問題から勝田はA.ヘラーに24.5秒のリードを許したが、土曜朝のオープニングSSをベストタイムで発進、6つのステージの4つを制し、ヘラーのリードをすべて奪い尽して12.8秒のアドバンテージを築いてコンセプシオンに戻っている。

「2日目は、24秒の差を逆転して、WRC2トップで終えました。なんとか昨日のミスを挽回できて良かった。2位とは6秒差。 最終日どうなるかわかりませんが、やれる事はやり切ります」と勝田は語っている。

 勝田は昨年のラリー・スウェーデンでWRC2初優勝を飾っており、明日の最終日に逃げ切れば2度目の勝利となる。

 また、選手権リーダーのベニート・グエラ(シュコダ・ファビアR5)は午後に力強い走りでアルゼンチンのマルティン・スクンチョ(ヒュンダイi20 R5)を抜いて3位でフィニッシュしている。彼はトップ争いから2分30秒後方、4位のスクンチョを3.7秒リードしている。

 アレハンドロ・カンチオ(シュコダ・ファビアR5)とクリストバル・ヴィッダウーレ(シュコダ・ファビアR5)が5位、6位に入っている。

 WRC2プロではシュコダ・モータースポーツのカッレ・ロヴァンペラ(シュコダ・ファビアR5)が、早々とトラブルに見舞われたライバルのマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 R5)に対して30秒あまりのリードを持って日曜日の最終レグにのぞむことになる。

 前日のレグを終えて二人の間には3秒差もないままのスタートとなったが、この日最初のグラベルステージでオストベルグはブレーキのトラブル襲われて首位を陥落、オイル漏れを起こしているリヤブレーキの修理ができないまま走行を重ね、瞬く間に首位との差は30秒以上に広がっていく。

 オストベルグは午後のループで追撃を開始、6つのSSのうちの3つでステージウィンを奪ったものの、ロヴァンペラのリードをわずかに数秒削っただけでその差は33.9秒となっている。

「午後はマッズのペースを意識して走っていた。彼は本当にハードにプッシュしていた、でも僕はダウンヒルセクションのコーナーの入り口でタイムを失っている、クルマがひどくスライドするからね。明日はセットアップで何かやるべきなのかどうか分からない」とロヴァンペラは語った。

 ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタR5)は前日同様のパワーステアリングの問題が再び発生し、トップからは3分以上離れた3位、そしてマルコ・ブラチア(シュコダ・ファビアR5)はさらに90秒後方の4位となっている。