ラリー・チリのWRC2カテゴリーでトヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジプログラムの勝田貴元(フォード・フィエスタR5)が後続に3分6秒もの大差をつけて優勝を飾ることになった。勝田は昨年のラリー・スウェーデンに続いてこれがWRC2の2勝目、今回をスキップしているオーレ・クリスチャン・ヴェイビーを抜いて選手権2位へと浮上することになった。
勝田は土曜日の最終ステージで素晴らしいベストタイムを奪って地元のアルベルト・ヘラー(フォード・フィエスタR5)を抜くことに成功、12.8秒差をつけて最終日を迎えることになった。
勝田は日曜日のオープニングSSビオ・ビオでベストタイムを奪って、リードを16.4秒へと拡大するも、ライバルが地元の声援を味方にして勢いづく可能性があるだけにリラックスできる余裕はないと慎重な姿勢をみせる。「トリッキーなコンディションだったので、セーフティにドライブしたいが、僕たちはそんなにリラックスしてはいられない、差はそこまで大きく開いていないからね」
だが、ヘラーは続くSS14リルケイでアクシデントを引き起こしてマシンストップ、2位には選手権リーダーのベニート・グエラ(シュコダ・ファビアR5)が浮上することになったが、彼はすでに首位の勝田から3分近くのビハインドとなっており、勝田は独走で勝利を飾ることになった。
ゴール目前でマルティン・スクンチョ(ヒュンダイi20 R5)がリタイアとなり、3位にはアレハンドロ・カンチオ(シュコダ・ファビアR5)が入っている。
WRC2プロではシュコダ・モータースポーツのカッレ・ロヴァンペラ(シュコダ・ファビアR5)がライバルのマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 R5)に23.6秒差をつけて初優勝を飾っている。
オストベルグは前日、ブレーキのトラブルのために30秒あまりも遅れており、最終日も4つのステージすべてにおいてベストタイムを奪ったが、ロヴァンペラを抜くまでには至らなかった。
次戦のラリー・デ・ポルトガルではMスポーツのフォード・フィエスタWRCで初参戦することが決まっているガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタR5)はパワーステアリングの問題に悩まされ続けてきたこともあって3分49秒遅れの3位でフィニッシュを迎えている。