WRC2020/01/23

新しいクリオ・ラリー、モンテでゼロカーデビュー

(c)Renault Sport

 ルノー・スポールによる集中的な開発プログラムを経て、新しいルノー・クリオ・ラリーは、数週間後に予定されるFIAホモロゲーションを前にしてラリー・モンテカルロにゼロカーとしてその走りを披露する。

 ルノーの第5世代となるクリオRSには、サーキットにおけるクリオ・カップとラリークロスのためのクリオRXがデビューしているが、新しい競技モデルとなるクリオ・ラリーの実戦への投入にむけた準備が最終段階となった。

 新しいクリオ・ラリーは、昨年6月に行われたF1フランス・グランプリの週末に発表され、9月にはラリー・クール・ド・フランスで披露されてきた。

 クリオ・カップやクリオRXと同様、新しいクリオ・ラリーはルノーF1の本拠地であるヴィリー-シャティヨンとディエップにおかれるカスタマーコンペティションチームのすべてのノウハウを活用されて開発が行われてきた。これまでに1万km以上もの走行テストが行われ、ホモロゲーションプロセスも終わりに近づいた、今、クリオ・ラリーはラリー・モンテカルロというこのマシンにふさわしい場所を最初の舞台に選ばれ、ゼロカーとしてエントラントの前に走行する。

 クリオ・ラリーは1330ccターボの4気筒16バルブ直噴ターボエンジンを搭載、Rally5規定に従って出力は180馬力、トルクは300Nmを誇るという。サデフの5速シーケンシャル・ギヤボックス、ZFのLSDとザックスのクラッチを搭載しており、このモンテカルロの週末は、2018年にフランスのクリオR3Tトロフィーを制し、2019年はERC3で5位に入賞したフローリアン・ベルナルディがゼロカーのステアリングを握る。

「世界で最も伝説的なラリーの一つであるラリー・モンテカルロで新しいクリオ・ラリーのステアリングを握ることは洗礼を受けるようなものだ」とベルナルディは語った。「これまで開発に携わった後、ルノー・スポールレーシングを代表してこの役目を担うことは光栄なことだ。そして、この新しいマシンにとっても競技レベルで走行距離を重ねるための特別な機会になる。ルノー・スポールとモナコ自動車クラブの信頼に感謝したい」

 また、ルノー・スポーツ・レーシングのカスタマー・レーシング・ディレクター、ブノワ・ノジエは、ラリー・モンテカルロの競技レベルにおいてクリオ・ラリーを試すことも大きな意義があると強調した。

「このような伝説的なラリーで新しいクリオ・ラリーに初のパブリックランを行うことができることを誇りに思う。この素晴らしいモータースポーツイベントで新しいクリオ・ラリーは競技レベルで初めてデビューとなる。戦う相手がいるわけではないが、我々にとってセットアップデータベースを強化する機会になる。将来のベンチマークになるために必要なものすべてがここにはある」

 Rally5規定に従って設計された新しいクリオ・ラリーは42,000ユーロ(税抜き)で販売がスタートしている。