JAPAN2017/10/16

新井が最終SSで逆転、今季全日本3勝目

(c)Takeshi Sakuma

(c)Takeshi Sakuma

 全日本ラリー選手権第8戦M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2017が10月14〜15日に岐阜県高山市周辺で行われ、初日のパンクによる遅れから挽回した新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が最終ステージで逆転勝利を飾ることになった。

 大雨の影響が残る朝を迎えたハイランドマスターズは、オープニングSSで前戦ラリー北海道で優勝を飾った新井が左フロントタイヤをスローパンクに見舞われるハプニングが発生、44秒をロスして23位と出遅れるなか、福永 修/齊田美早子(三菱ランサーエボリューション)がベストタイムを奪ってトップに立つことになった。

 福永は難しいコンディションのなか初日3つのベストタイムを奪い、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)に対して3.7秒差をつけてリード、奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューション)が22.7秒差の3位につけており、優勝争いはこの3台に絞られたかに見えた。

 だが、最終日、首位を堅持してきたかにみえた福永と勝田がSS10で相次いでサスペンションに問題を抱えて後退、残り1ステージの状況で奴田原が首位へと浮上することになる。そして最終日、ここまで4ステージ連続してベストタイムを奪って猛追してきた新井も4.7秒差の背後にピタリとつけ、6.15kmの最終ステージに勝負の行方が委ねられることになる。
 
 しかし、ここでも新井は素晴らしい速さをみせて奴田原に8.7秒差をつけるこの日6つめとなるベストタイムで逆転、4秒をつけて今季3勝目を飾ることになった。

 3位には鎌田卓麻/市野 諮(スバルWRX STI)が続き、SS9までラリーをリードした福永は4位でフィニッシュすることになった。勝田は6分40秒遅れの8位まで順位を落としたがランキングトップをキープ、JN-6王者決定は最終戦新城ラリーに持ち越されることになった。

 また、JN-5クラスは川名 賢/保井隆宏(シトロエンDS3 R3T)が優勝、JN-4クラスでは香川秀樹/澤田耕一(ホンダ・シビックR)が優勝、3位でフィニッシュした曽根嵩仁/桝谷知彦(トヨタ86)が2017年JN-4クラスチャンピオンを決めている。

 JN-3クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツRS)、JN-2クラスは明治慎太郎/北田 稔(トヨタ86)、JN-1クラスでは伊藤隆晃/大高徹也(日産ノート)が優勝を飾り、2位に入った須藤浩志/新井正和(スズキ・スイフト)が2017年JN-1クラスチャンピオンを確定させている。

 全日本ラリー選手権最終戦は11月3〜5日に開催される新城ラリー2017となっている。