WRC2017/10/13

最初のR4キット供給先はスペインのRMC

(c)Oreca

 FIA R4キットの設計と開発を手がけているオレカは、R4キットの最初の供給先がスペインのチームRMCになることを正式に発表した。チームRMCは2018年のスペイン・ラリー選手権にクリオ4 R4をデビューさせることを計画しており、そのほかにもいくつかのチームが今後数週間のうちに来年の選手権プログラムを発表することになるようだ。

 2017年の初めにFIAはORECAグループをR4キットの公式サプライヤーとすることを決定、今後3年間にわたり同社はキットの開発と販売を独占的に行う。

 オレカは、2週間前にトヨタ・エティオスR4のテストカーで最初のシェイクダウンを行い、ステファン・サラザンとジュリアン・モーランが2回のテストを行ったほか、今週はテーム・スニネンがグラベルでのテストを行っており、これまでのところメカニカルトラブルは一つも報告されていないという。

 スペインのチームRMCはルノー・スペインのサポートを受けており、スペインのファクトリーではクリオ4 R4の製作段階へと進むことになる。

「我々はこのプロジェクトに参加する最初のチームになりたかったのだ」とRMC代表のロベルト・メンデスは説明した。

伝統のある4WDグループNマシンの時代は終わろうとしているが、R4クラスが今後もR2、R3、R5の間を埋めることは誰もが認識している。R4キットはドライバーが低い予算でありながら4WDマシンでチャンピオンシップに参戦することを可能とするため、世界的にもきっと成功する」

「R4キットを用いることで、すべてのマニュファクチャラーが自社のモデルでのラリーカーを開発する機会が生まれる。シーケンシャル・ギヤボックス、ディファレンシャル、ブレーキ、サスペンションがセットになったこのR4マシンが、多くのドライバーにとって魅力的な存在になることを100%確信している」

 オレカでFIA R4キットのプロジェクトマネージャーを務めるマティユー・バッソーは次のように語っている。

「R4は信頼性が高く、R3とR5の間にうまく適合するキットになることを確信している。チームはこのR4キットで彼ら自身がマニュファクチャラーとして自分たちのマシンを製作できることを理解しており、RMCのおかげで、スペイン選手権や国際イベントで4WDのクリオが走る姿を見ることができるようになる。RMCはR4キットによるラリーカーの製作に取り組む最初のチームであり、オレカのデザイン局もプロジェクトをサポートすることを楽しみにしている」