2018年FIAアジア-パシフィック・ラリー選手権開幕戦のインターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイが5月4〜6日に開催され、地元のヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 AP4)が三日間に行われた18ステージすべてにおいてベストタイムを奪う完全勝利を達成するとともにCUSCOレーシングの炭山裕矢(シュコダ・ファビアR5)が初のAPRC優勝を飾ることになった。
インターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイは6日に最終日を迎え、初日に全ステージを制して後続に4分以上の大差をつけてリードしてきたパッドンが最終日の8SS/124.56kmもベストタイムを重ねて、2位につけるベン・ハント(スバルWRX STI)に対するリードを7分26.3秒まで広げて総合優勝を飾るとともに、併催されるニュージーランド選手権では開幕2連勝で選手権のリードをさらに広げることになった。
「すべてが計画どおりに進んで、素晴らしい週末になったよ。今週末はすべてがうまくいき、努力が報われることになったよ」とパッドンは語った。
いっぽう、APRCカテゴリーは初日を終えてイタリアのファビオ・フリシエロ(プジョー208 AP4)がトップに立っていたが、霧雨が降る最終日のオープニングSSでミス、首位を炭山に明けわたすことになる。
炭山はそのあともペースを落とさず、最終日の8SSすべてにおいてフリシエロを上回って逆転のチャンスを与えずに激しい接戦となったAPRCで初優勝を飾っている。
今季、ファビアR5でAPRCフル参戦に挑む炭山は、幸運な勝利だったと開幕戦をふり返った。
「とてもハッピーだが、とてもラッキーだったよ。道路はとても高速だったが、週末は気に入ったよ。今日はたださらに速く走ろうとしただけだ。優勝できて幸運だよ」と炭山は語った。
CUSCOレーシングのマイケル・ヤング(トヨタ・ヴィッツ4WD)は前日にサスペンションを壊してコースオフした際にラジエータを破損しており、最終日のリスタートを断念することになった。
またAPRC 3位につけていた高橋冬彦(スバルWRX STI)は、最終日のSS13をスタートして3km地点でコースオフ、惜しくもリタイアとなっている。
APRC第2戦はオーストラリア・キャンベラで6月2〜3日に開催されるナショナル・キャピタル・ラリーとなる。