JAPAN2017/05/22

福永 修が0.4秒差で全日本初総合優勝

(c)Takeshi Sakuma

(c)Takeshi Sakuma 

 
 全日本ラリー選手権第4戦若狭ラリーは5月20〜21日に福井県大飯郡おおい町周辺で行われ、福永 修/齊田美早子(三菱ランサーエボリューション)が最終ステージまでコンマ数秒を争う息詰まるバトルを制し、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)を0.4秒差で下して、全日本トップカテゴリーでの悲願の初優勝を飾ることになった。

 20日のオープニングSSからラリーをリードしたのは勝田。しかし、SS3では福永が初のトップタイムを奪って追撃を開始する。福永はその後も2つのベストタイムを奪い、当初11.8秒あった勝田との差を5.3秒まで縮めて初日2位につけることになった。

 勝田はトップで初日を折り返したとはいえ、これまでもたびたび初日に速さを見せながらも最終日に失速することが多かった福永を警戒、最終日が激戦になることを覚悟していたようだった。

 勝田の予告どおり、最終日のオープニングSSは福永のベストタイムではじまることになった。勝田もSS10のトップタイムで応戦してその差を5秒とする。しかし、次のSS11のコーナーで勝田はガス欠症状に見舞われてタイムが伸ばせない。

 勝田は朝のリフューエルで、福永との厳しい勝負を予感して本来予定していた給油量を25リットルから20リットルに減らしてループに挑んだことがあだとなり、朝のループを終えて二人の差はわずか1秒へと縮まることになる。

 そしてサービスを挟んだあとのSS12で福永はついに逆転、SS13でも連続してベストタイムを奪ってリードを0.8秒差として最終ステージへ。勝田はここで渾身のアタックをしかけるも、わずか0.4秒差及ばず、福永が逃げ切って悲願の全日本トップカテゴリー初優勝を飾っている。

 36.4秒差の3位には奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューション)、タイヤが路面に合わずに苦戦した新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)も4位に終わることになった。

 また、テスト中のケガで休養していた鎌田卓麻(スバルWRX STI)は出火のトラブルに見舞われながらも5位で初日を終えたものの、最終日のSS9でエンジントラブルに見舞われてリタイアとなった。

 JN-5クラスは小濱勇希/馬場雄一(シトロエンDS3R3 MAX)が初日に橋の欄干にヒットしてホイールを壊すトラブルに見舞われながらも幸いにもパンクを免れてリードを広げ、今季3勝目を飾ることになった。

 JN-4クラスは曽根崇仁/桝谷知彦(トヨタ86)、JN-3クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツRS)、JN-2クラスは戸塚和幸/木村悟志(スバルBRZ)、JN-1クラスは須藤浩志/新井正和(ホンダ・フィット)がそれぞれ優勝を飾っている。

 次戦の全日本ラリー選手権第5戦モントレー2017 in 嬬恋」は6月8〜11日に開催される。