WRC2022/08/26

豊田社長、水素はWRCの未来につながる

(c)Toyota

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 トヨタ自動車の豊田章男社長は、水素エネルギーは自動車業界だけでなく、世界ラリー選手権の未来にもつながると考えている。

 先週のイープル・ラリー・ベルギーで、豊田社長は世界ラリー選手権で4度のワールドチャンピオンに輝いているユハ・カンクネンとともに、水素エネルギーで走るGRヤリスH2のデモンストレーションを行い、そのビジョンを示した。

 豊田社長は、電動化は自動車産業において重要な位置を占めるが、ラリーには不向きであり、水素が進むべき道であると語った。

「世界の自動車産業の課題は、カーボンニュートラルであり、カーボンニュートラルと電動化、これは必要なことだ。しかし、自動車産業を発展させるためには、クルマが好きで、運転が好きで、エンジンが好きで、これまでガソリンで走ってきた人たちがたくさんいる」

「しかし、環境問題に目を向けると、果たして解決策はあるのだろうか?風力発電所? そこで水素だ。エンジンを使うし、サウンドもある。しかし、排出されるのはただの水だ」

「つまり、これは環境に優しく、ドライブするのが楽しい。それは、なぜ我々がこの種のソリューションを行う必要があるのかという理由だ」

 しかし、豊田社長は、電動化についても水素エネルギーについても、世界はまだ準備が完全には整っていないと認識している。

 これら 2 つのオプションのいずれかが自動車界で真に実現可能なオプションとなるためには、もっとインフラを整備する必要がある。

 豊田社長は、もしインフラが十分に整備されれば、水素は環境を破壊することなく、ラリーファンを長年にわたって熱狂させることができる最良の方法となると考えている。

 豊田社長は、水素エネルギーがラリーの未来だと思うか、という質問にこう答えた。「そうなることを願っているが、しかし、水素も電気も、インフラを必要とする」

「水素ステーションは現在ベルギーの都市にのみあるので、そのようなインフラが必要だ。しかし、このような活動を続けていくことで、みんなが同じ気持ちになって、ひとつのことに向かっていけば、私たちは一緒に未来を作っていけると思う」