WORLDWIDE2018/03/06

足立さやか、フィンランド選手権第3戦を5位で完走

(c)Toyota

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 トヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジプログラムに参加しているコドライバーの足立さやかが、3月3日に開催されたフィンランド・ラリー選手権第3戦SMイタ・ラリーにドライバーのヤルッコ・ニカラと共に参戦し、総合5位で完走を果たした。

 フィンランド東部の街、ヨエンスーで行われたSMイタ・ラリーは今季選手権最後のフルスノーラリーであり、非常に高速で、高いテクニックが要求されるラリーだ。

 伝説のフライングフィン、アリ・ヴァタネンがゼロカーをドライブしたことでも注目されたSMイタ・ラリーでは、24歳のエリック・ピエタリネン(シュコダ・ファビアR5)がフィンランド・チャンピオンのテーム・アスンマー(シュコダ・ファビアR5)に10.7秒差をつけて快走、開幕戦に続いて2勝目を飾るなか、R4マシンのスバル・インプレッサWRX STIを駆ったニカラ・足立組も、より戦闘力の高いR5マシンのライバルたちと戦いながらも、セットアップがコースにうまくマッチ、一貫して好ペースをキープすることになった。

 二人はSS5終了時点で6位につけていたが、最終のSS6で4番手タイムを記録して順位を一つ上げ、5位でラリーを終えることになった。

 足立さやかは、前戦スウェーデンとマシンが異なったため、ペースノートのリーディングのタイミングを心配していたが、的確に合わせることができたと語った。

「今回のラリーはスピードがとても速く、大きなジャンプやクレスト(小さな丘)、短いコーナーが多くあり、コドライバーにとってはとても難しいラリーでした。そのためスタート前は少し緊張しましたが、とても良いラリーになりました。車両が前戦のラリー・スウェーデンで使用したR5車両から再びR4車両に戻ったため、ペースノートのリーディングのタイミングを心配していましたが、的確に合わせることができ自信がつきました。一番難しかったのは今回最長ステージであったSS4で、表現が複雑なセクションがあり、少しリーディングが遅れてしまいました。最終ステージでも1か所読み遅れてしまったコーナーがありましたが、ヤルッコも私もとても集中しており、よい結果が出せました。まだまだ学ぶことは多いですが、参戦するたびに成長できていると思います」

 また、ヤルッコ・ニカラは、コンビネーションは非常にうまくいっているとラリーを振り返っている。

「フィンランド選手権の中でも一番難しいと思われるラリーでこの結果が出せたことをうれしく思う。スウェーデンの後、ノートをより理解しやすくするためにフィンランド語の表現を少し増やしたが、それがとてもうまく機能し、終始プッシュし続けることができた。特に最終ステージでは1.7秒あった前の車との差を詰めて逆転に成功した。サヤカは数回読み遅れがあっただけで、とても良い仕事をしてくれた。我々のコンビネーションは非常にうまくいっている」

 チーフインストラクターを務めるヨウニ・アンプヤは次のように述べている。

「このラリーはラリーフィンランドのステージと似たハイスピードジャンプやクレストが多く、フィンランドの中でも最も難しいラリーで、トップと1分差というのは二人が達成し得たベストな結果だ。SS4ではリズムを見つけるのに苦戦したようだが、超高速のため仕方ないことで、全体としてはポジティブなフィードバックを得ることができた。二人にとってこの冬は非常に多くの経験を得ることができたシーズンになった。ラップランド・ラリーやラリー・スウェーデンのような長丁場のラリーは足立にとってナビゲーションのよい勉強になったし、ミスも回を重ねる度に減ってきており、とてもよい方向に進んでいると思う」

 足立は、同プログラムに参加中の勝田貴元、新井大輝と共に3月23〜24日に開催されるイタリア・ラリー選手権第1戦に参戦する予定だ。中央イタリアのトスカーナ地方で行われるターマック・ラリーで、勝田、新井は、フォード・フィエスタR5で、ニカラ・足立組はフォード・フィエスタR2で参戦する。