ERC2022/05/07

開幕戦勝者のソランス、カナリアスで復帰へ

(c)ERC

 スペインのニル・ソランスは、今週末(5月12〜14日)に行われるラリー・イスラス・カナリアスでFIAヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)に復帰することを発表した。

 30歳のソランスは、フォルクスワーゲン・ポロGTI R5を駆って今季のERC開幕戦ラリー・セーハス・ダ・ファフェ・エ・フェルゲイラスでおよそ1分の差をつけて勝利し、チャンピオンシップのリードを奪った。夢のようなスタートを切ったかに見えたが、彼は資金難から第2戦のアソーレス・ラリーを欠場したあとも、タイトル争いのプログラムを再開すべく懸命な努力を続けてきた。

 その努力の甲斐あって、ソランスはグラン・カナリア島のラス・パルマスで開催されるラリー・イスラス・カナリアスでERC復帰を果たすが、彼はさらなる参戦計画はまだ進行中であると認めている。

「またターマックで走れるのはとても嬉しいよ。ベストを尽くしてチャンピオン争いに加わっていきたい」とソランスは語った。

「もちろんここへくるのは簡単なことではなかったし、カナリアスのスタートもまだ100%ではないよ。それでも、チーム、カタルニア連盟、そしてスポンサーのFlashLEDが大いに助けてくれているし、彼らのおかげでラリー・イスラス・カナリアスに参加することができることになった」

 ソランスは前戦アソーレスをスキップしたため、選手権では3位に後退した。ERCはこれまでの2ラウンドを終えてポルトガルのアルミンド・アラウージョが45ポイントを獲得してリードしているものの、彼はポルトガル選手権のタイトルを重視しているためカナリアス以降のERCラウンドには出場を予定していない。そのため実質的には前戦のアソーレスで優勝を飾って42ポイントを獲得しているエフレン・ヤレーナがリード、ソランスは10ポイント差の32ポイントで続く計算だ。

「想像できるように、チャンピオンシップをリードしていることを知りながら、家でテレビを見ているのは良いことではないが、現在も一戦ごとに物事を進めている状況だ。今シーズン中のスポンサーが決まったと言いたいところだが、まだ調整中なんだ」

 カナリアスには、多くのドライバーが参戦し、天候も重要な要素になると予想されるため、ソランスの勝利への望みは控えめなものだ。

「カナリアスの山頂では雨が降ることもあるけど、海面では雲ひとつない晴天だから、タイヤチョイスが難しいんだ。優勝者や優勝争いをする人たちを予想するのは難しいと思うけど、確かに速いターマックドライバーが何人かいて、みんなとても印象的な速さをもつ。ベストをつくすつもりだ」