WRC2021/03/23

100台目のプジョー208 Rally4が納車

(c)Peugeot Sport

 プジョーの新しい208 Rally4が発売からおよそ1年で100台の納車を達成し、ベストセラーラリーカーの仲間入りを果たすことになった。

 プジョー208 R2の後継モデルとなった208 Rally4は当初、2020年4月のホモロゲーションのあと、5月以降にはヨーロッパの主要選手権などにおいてデビューさせるべくPSAモータースポーツのワークショップで製造を行う計画だったが、新型コロナウイルスの流行にともないこれらの計画はすべて中断、7月1日のホモロゲーション直後に行われたポルトガル・ラリー選手権第2戦のラリー・デ・カステーロ・ブランコにおいて公式競技にデビュー、ペドロ・アントーネスが2WDカテゴリーで優勝を飾っている。

 プジョースポールの製造工場が一時ストップしたことで、春の時点ですでに100台を超えるバックオーダーの生産調整が必要となったが、シーズン再開後のヨーロッパ各地の選手権での2WDカテゴリーなどで新しい主役となり、2020年にフランス・グラベルラリー選手権とイタリア・ラリー選手権の2輪駆動クラスの両方を制覇するなど発売前の人気に陰りが差すことなく、販売されてからわずか1年で、100台目の208 Rally4が今週、ペルーのカストロ・ヤンガリ・チームのもとに届けられている。チームは今季からペルーでスタートするプジョー208ラリーカップに投入する予定だ。

 プジョー208ラリーカップは2020年、フランス・シリーズとイベリカ(スペイン、ポルトガル)・シリーズの開催となったが、これらの成功を受けて、今年はイタリア、ハンガリー、チェコ、ペルーでも独自のカップが開催される予定だ。また、ベルギーとルクセンブルクは、プジョー208 Rally4とその兄弟ブランドの同じ中身をもつオペル・コルサRally4のためのステランティス・モータースポーツ・カップが誕生している。

 プジョー・スポールのディレクター、フランソワ・ウェールズは次のようにコメントしている。

「プジョー208 Rally4は、わずか1年足らずの間に、2輪駆動のラリーカーとして確固たる地位を築くことになった。昨年は世界中で多くのイベントがキャンセルされたにもかかわらず、208 Rally4のドライバーは約20カ国で大成功を収め、多くの2WDの勝利とタイトルを獲得した。今回、ヨーロッパをはじめとする世界各地でカップ戦が開催されることで、208 Rally4は未知の領域に踏み出すことになり、私たちはその活躍を大いに期待している」